年末スペシャルA
発表!! 寺田的陸上競技WEB年間最優秀選手
為末大
日本スプリント系種目史上初のメダル獲得!!

 2001年の為末大(法大)の活躍は素晴らしかった。
●400 mH日本人初の47秒台
●世界選手権トラック種目史上2人目のメダル
●世界選手権&オリンピックで男子トラック種目史上初のメダル
●日本人初の海外GP5試合連続48秒台
 (世界選手権を含めると海外6試合連続49秒突破)

 この他にもいくつかあるだろう。為末大のすごいところ、特別に評価したいのは、準決勝よりも決勝の方が記録を上げている、力を出し切っているという点だ。過去の選手との比較はしようにもできないが、高野進(400 m91年世界選手権、92年五輪)や山崎一彦(400 mH95年世界選手権)が決勝に進んだ際、決勝では記録が落ちていた。決勝に進むことで力つきていた部分が、なきにしもあらず(某監督の口癖か?)。
 つまり、為末大だけが“決勝で戦っていた”のである。繰り返すが、過去の選手との比較はするつもりがない。“功績の質”が違うのである。山崎がいなかったら絶対に為末大の銅メダルはなかっただろうし、高野がいなかったら山崎の7位はなかっただろう。

 もう1つ指摘したいのは、彼の“言葉”である。インタビューはもちろん、文章を書かせても、彼の発する言葉は陸上ファンのみならず、一般世間にまで感銘を与えた。陸上競技マガジン10月号の手記は、まさに玄人はだし。世のスポーツライターを戦慄させた。メルマガのクリスマス・プレゼント企画で年間最優秀選手を答えてもらった際にも、同様の意見が寄せられた。

 先に男子トラック種目史上初のメダルと指摘したが、
●世界選手権&オリンピックで短距離系種目史上初のメダル
 と言った方がいいように思う。これが最優秀選手たる最大の理由である。21世紀最初の年にスプリント系種目で日本人がメダルを取る日を、20世紀に想像できた人がいるだろうか。

その(為末)   

為末大の2001年全レース
年月日 大会 ラウンド 場所・国 順位 記録 備考 1位 2位 3位 4位
2001/5/12 国際GPT大阪 長居 2 49.06 フラウゴ 為末大
2001/5/25 東アジア 長居 2 49.28 陳 天文 為末大
2001/6/8 日本選手権 予選 国立 1 50.20
2001/6/9 日本選手権 決勝 国立 1 48.66
2001/6/29 GLローマ イタリア 3 48.78 カーター モーリ 為末大
2001/7/2 GPUザグレブ クロアチア 1 48.57 為末大 サンチェス
2001/7/4 GPTローザンヌ スイス 3 48.38 学生新 テイラー ディアガナ 為末大
2001/7/6 GLサンドニ フランス 5 48.86 テイラー ディアガナ ソマイリー カーター
2001/8/7 世界選手権 予選 エドモントン 1 49.45
2001/8/8 世界選手権 準決勝 エドモントン 2 48.10 日本新
2001/8/10 世界選手権 決勝 エドモントン 3 47.89 日本新 サンチェス モーリ 為末大
2001/8/17 GLチューリッヒ スイス 4 48.86 サンチェス テイラー モーリ 為末大
2001/8/20 GPUリンツ オーストリア 5 49.23 ヤヌシャフスキ ムージク
2001/8/22 テッサロニキ国際 ギリシャ 2 48.96 ゴルバン 為末大
2001/9/15 スーパー 横浜国際 3 49.58 サンチェス モーリ 為末大