2002/1/27 大阪国際女子マラソン
レース直後記者会見 その2 3位・岡本治子 後編 前編 
『練習はペース内容が変わりました。距離(走)はタイム的に、そんなに速くはやっていません。今回の練習で2時間27分で走れましたから、もうちょっとちゃんと練習すれば、もうちょっと伸びると思う』


その1 優勝・キプラガト
その3 2位・弘山晴美

※実際の質疑応答とは多少、順番を入れ替えてあります。
Q.遅れてしまったときの気持ちと、3位に上がったときの気持ちは?
岡本 目標として、30kmまで集団につくことができたらいいな、と思っていました。最低でも大阪城(25km)までと考えていたのですが、その前に離れてしまい、目標の場所までつけなかったなと思って走っていました。さらに、自己管理が悪いせいで大阪城あたりでマメができてしまい、そちらの痛みに意識が行ってしまいました。脚に来るというより、足の裏が気になってしまって…。こういった経験ができたのも、いい勉強だったと思います。外人さんが見えるようになってからは、ちょっとずつ足も気にならないようになり、元気も出てきて、最終的に3番に入れてすごく嬉しいです。

Q.レース展開を変えられたということですが、練習も変えた部分がありましたか。
岡本 それほど変わってはいませんが、中身が変わりました。ペース内容が。距離(走)はタイム的に、そんなに速くはやっていませんが、トラックで力をつけた分、余裕を持って走れるようになりました。出されたメニューの、ポイント、ポイントができたのがよかったと思います。
Q.前半、速めの………(質問、聞き取れず)。
岡本 距離は踏んでいましたが、速いペースの練習は20kmを1回やった(上岡監督のコメント参照)くらいで、あとは調整で10kmを1回やったくらいです。あとは距離(走)を、40kmを何回か走ったくらいです。
Q.40km走は何回?
岡本 よく覚えていませんが、12月に何回か走りました。1月に入っても少し…はい。

Q.春にまたトラックをやると聞いていますが、次のマラソンはいつ?
岡本 まずは春からのトラックで、タイムを出したいと思います。そこから始めて、またマラソンに結びつけられたらいいなと、今回走る前から考えていました。
Q.次はタイム的にどのくらいまで?
岡本 今回の練習で2時間27分で走れましたから、もうちょっとちゃんと練習すれば、もうちょっと伸びると思うので、あとは(上岡)監督から出されたメニューに従ってやれば、絶対に伸びると思うので、それは…。
Q.本格的にマラソンに転向しますか。
岡本 いえ、すぐには。まだ、トラックの記録も出したい気持ちもありますから、両方を、はい。
Q.1万mはどのくらいの記録を出したい?
岡本 31分30秒くらいで、まずは走りたいです。

Q.終わってみて、マラソンは楽しいと思いましたか。
岡本 今までと違って、目標タイムも切れましたし、3番に入れましたし、もっと頑張れそうな気もします。もっとタイムを狙いたいと思うことができました。
Q.日本人2番という成績と、感謝の気持ちを誰に伝えたいですか。
岡本 たくさんいるんです。両親もそうですし、いろんな所まで応援に来てくださる会社の方もいらっしゃいますし、友人もそうだし、高校の先生、中学の先生、小学校の先生も連絡してくれて、会うたびに頑張れよって言ってくれます。そういった人たちに伝えたいです。
Q.スタンドに駆け寄っていましたが、誰が?
岡本 会社の方です。いつも応援してくださっている方で、すごく喜んでくださって…。そういう方がいると、また頑張りたいという気持ちになれます。


レース前に取材した上岡監督のコメント
「元々、(マラソンを先にやるとか、トラックを先にやるということでなく)練習で長い距離は走っていたのです。強くなる段階でマラソンも走って2時間35分が出たわけです。さらに力が付いて、トラックの記録を出そうと一時的にマラソンをやめてトラックに専念していました。本人は、ただ強くなりたいという気持ちで、(種目は)どちらでもいいと考えているんじゃないでしょうか。
 マラソン練習は以前、トコトコ走っている感じでしたが、今はそこそこの記録で走っています。30kmを走った場合、以前は5km当たり20分は切れていなかったのですが、今は最初から20分を切っています。行こうと思えば、17分くらいで行けるでしょう。
 しかし、今回は目標こそ設定しますが、あまりこだわらずにやりたいと思います。エドモントンのあと、本人の気持ちが一服してしまって、秋に練習であまり走れませんでした。2本の駅伝はどうにか走りましたが、本格的な練習はまだしていません。元々、練習のタイム設定は遅い方なんです。特に長い距離の場合は余裕を持たせて、次の練習につなげようという考えです。
 強いて岡本らしいというか、いいタイムでできた練習は、1月頭の20kmでしょうか。風が強い日で、向かいのことが多かったのですが、5km毎は全部17分30秒以内で揃えました。17分30秒で入って、16分45秒で上がったのだったと思います。
 (本番では)2時間30分は切っておかないといけないでしょう。切れるとは思います。5km毎は17分00秒くらいで行くのが一番いいと思いますが、何分ではなく、トップ集団で行くように指示しています。みなさん(1万m)31分台は武器になると言ってくれますが、マラソンに対応する力がどの程度あるか、だと思います。
 将来は2時間20分台前半のタイムは出したいと思います。次にはしっかり力を付けて、ある程度のレベルで走れるようにしたいと思います」