2001国際千葉駅伝
藤田敦史インタビュー
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第3回
『アンカーの5区のは究極の12km』
『長距離は自分との戦い』
フジテレビによるインタビュー風景→
Q.千葉のコースの印象は?
藤田 アンカーの5区の印象が強くあります。5区は富士通の寮の近くですから、どれだけきついのかよく知っています。究極の12kmなんですよ。後半になってアップダウンがきつくなります。上りは脚力が必要で、下りは疲労をためない走り方、テクニックというかセンスが要求されます。スピードだけでは押していけません。平坦なコースなら誰でも走れるんですが、上り下りは、持ちタイムだけでは走りきれないでしょう。アップダウンがあると、精神面で“妥協”が出やすいんですよ。特に上りきったあとですね。そこでいかに妥協しないで、下りや平坦なコースに切り換えられるか、です。
Q.でも、スピード養成にはいい?
藤田 そうですね。一番長くても12kmですから、スタミナよりもスピードが求められる駅伝だと思います。今の僕にとってはすごく合っている大会だと思います。何区になるかわかりませんが、本当に調子がよかったらアンカーをやってみたい。いつも、練習で走っているところでもあるので、きついけど走りやすいと思います。
Q.何秒差なら逆転したいと?
藤田 見える位置なら、なんとか行きたいと思います。見えないと戦意がなかなか湧いてきませんが、少しでも見えれば、気持ち的に乗ってきます。
Q.風は気になりますか?
藤田 このあたりだと、午前中より午後の方が強くなりますし、ビル風が強いんです。この辺を走ることになったら、少し気になりますね。向かい風になったら厳しいでしょう。実際に僕の走りは、風に強いというわけでもないし、かといって、どうしてもイヤというわけでもない。気にしないでいきたいと思いますが、正直、ない方がいいです。
Q.ファンにもアピールしないといけない?
藤田 そうですね。世界選手権で見せられなかった僕の頑張りを見てもらいたいと思います。実際、頑張ることできつそうな顔をすると思いますが、レースはいかに自分を追い込めるか、が重要です。日の丸をつけることで、いい意味での緊張感もあります。楽しんで走るという感覚は正直、わかりません。長距離は自分との戦いだと思っていますから。あと10日間ありますから、スピード練習を取り入れて、前半からガンといけるような走りをしたいと思います。
(了)
藤田敦史プロフィール
ふじた・あつし◎1976年11月6日生まれ、福島県出身。166cm、52kg。富士通所属。中学ではテニス部、清陵情報高から陸上競技を始めるが、全国大会には出場していない。駒澤大入学後、大八木弘明コーチの指導で急激に力を伸ばし、日本インカのハーフマラソンを3年、4年時に連覇。箱根駅伝は1年から出場し1区2位、2区7位、2区2位、4区1位。チームのエースととして4年時の全日本大学駅伝優勝、箱根駅伝2位に貢献。駒大卒業直前の99年3月、びわ湖マラソンで2時間10分07秒と、瀬古利彦の持っていた道路学生最高を20年ぶりに更新。富士通入社後の同年8月の世界選手権セビリア大会では6位入賞。2000年元旦の全日本実業団駅伝でもアンカーを務め、富士通初優勝に貢献。2000年の福岡国際マラソンに2時間06分51秒の道路日本最高記録で優勝。今年8月のエドモントン世界選手権は、25km付近から後退して12位と不本意な結果に。1万mのベストは28分19秒94と、マラソンに比べると日本歴代順位的には落ちる。
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