2006/10/6 のじぎく国体1日目
笹瀬の5m31について父親の笹瀬先生コメント
「沢野君の5m40に、自分の息子が挑戦できるとは」

●助走変更について
「今年伸びたのは助走スピードが上がったから。インターハイ後に補助助走をやめたこともよかった。スタンディング・スタートから、1歩1歩しっかり押して行って、スピード曲線が踏み切り手前で落ちないようになりました。補助助走を入れると最初からスピードを上げられますが、最後に落ちるし空回りすることもある(こちらの記事中の本人コメント参照)。跳躍関係者からはすぐに直すよう言われていました。本人は嫌がったのですが、タイミング的に来年よりも、今のうちに変えた方がいいと判断して、杉井先生が最終的に本人に言いました。インターハイ後にカーボン・ポールから、普通のグラスファイバーに変えたのも良かったかもしれません。8月半ばの合宿で良い感触を得ることができ、9月頭の西部地区新人戦で5m17(静岡県高校新)を跳べました」
●性格
「性格はプラス思考です。唯一弱音を吐いたのが、インターハイの県大会で4位になったときです。(昨年11月に手首を骨折した影響で)上手く跳び込んで行けなくなり、ポールが立たなくなっていました。いつもだったら4m60から跳び始めるのですが、嫌な予感がして4m40から跳び始めたので首の皮一枚つながりましたね。
 今は記録が出ていますが、精神面とのギャップがどうでしょうか。負けたときに精神的に大きくならないといけません。どうしてもまだ、感情的になるところがあります」
●成長過程
「小さい頃に棒高跳の指導はまったくしていません。小学校ではサッカーをやっていて、中学に入ったときも最後まで、サッカーにするかどうかで悩みました。個人種目の方が、やったことがそのまま自分に返ってくるからと、部活動の申し込み提出の寸前に書き換えたのだったと思います。
 タイミングが良かったのは、私の先輩でもある横山先生が、弘樹の中学に赴任してきたことです。彼の持ち味である遠めから跳びつく踏み切りを、横山先生が仕込んでくれました。それに杉井先生の走る指導が加わって今があります。僕はそれにちょっと色を付けたり、家庭で精神面をフォローする程度ですね。一応、自宅にもポールが1本置いてあるので、突っ込みの矯正を中学の最初の頃はやりましたけど」
●課題は上体の弱さ
「課題は上体の弱さです。今日も1回、手に痙攣を起こしています。反対に下半身が強いので、バランスが良くない。逆よりはいいと思いますけど。まだ、(上半身用の)意識した筋力トレーニングもしていません。基本の、型をつくるものはやっていますけど。2年生の冬からは少しやろうかと、杉井先生とも話をしています。
 その課題があるので、今はまだ上昇角度が前の方になってしまっている。スピードを生かしつつ、握りの位置を上げられれば、角度も上になっていくはずです。
(高校新の可能性は)ちょっと出てきましたね。今年は故障上がりですし、正直5m26(高2最高)も厳しいかな、と思っていました。それが5m30を越えたのですから、可能性が出てきたとは言えると思います。沢野(大地)君が5m40を跳んだとき、それに挑戦できる高校生が今後出てくるのかな、と感じました。まさか自分の息子が40に挑戦できるとは、思ってもいませんでしたね」


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