2002/1/22
東京国際マラソンみどころ その2 外国選手編
2時間7分台を出したばかりの3選手が出場
スペイン“無敵艦隊”来襲……
なのか?

招待選手一覧
その1日本選手編  その3神屋伸行編

 スペイン勢がレイ、コルテス、そしてフズダドとすごいメンバーを揃えてきた。レイとコルテスが2時間7分台、フズダドが2時間08分01秒の記録を持つ。スペイン勢3人が集団でレースを進める様子は、周囲の選手に大きなプレッシャーとなるだなろう。「あたかも16世紀のスペイン無敵艦隊のようです」と、某アナウンサーなら言うかもしれない。
 だが、ちょっと待ってほしい。本当にそれほどの強さなのだろうか。

 その前に、今冬の日本のマラソン・レースの外国勢の顔ぶれを見直してみたい。12月の福岡、2月3日の別大、そして2月10日の東京と、下記のようにそれぞれ、特徴のある人選をしている。

福岡:世界選手権の金銀メダリスト
   アベラ(エチオピア)、ビウォット(ケニア)
別大:少し以前に2時間6分台を出した2選手
   ダコスタ(ブラジル)、タイス(南アフリカ)
東京:昨年2時間7分台を出したばかりの3選手
   シメレツ(エチオピア)、レイ(スペイン)、コルテス(同)

 世界選手権やオリンピックなど8月のレースに出場した選手の場合、翌年4月の賞金レースに出ようとするなら、スケジュール的に福岡が最適、という理由が大きいように思うが…。
 それはともかく今回の東京は、昨年2時間7分台を出したばかりの“旬”の選手が多数出場することで、レベルの高いレースが見られそうだ。
 問題は、3人とも7分台はやや格が落ちる大会で出した記録なこと。シメレツがトリノ、レイとコルテスはハンブルク。それらのレースは残念ながら、エドモントン世界選手権の好成績にはつながらなかった。シメレツの10位が最高で、レイは37位、コルテスは41位と散々だった(シドニー五輪の日本男子が惨敗というなら、スペイン代表でこの成績は大惨敗だろう)。
 この東京をステップアップの好機とできるかどうか、注目される。

 3人よりもむしろ、スペインの3人目、フズダドの方が実績では上と言えなくもない。98の東京優勝、2000年は犬伏孝行(大塚製薬)を抑えて3位と粘った。シドニー五輪では42位と大惨敗(前述の理由)したが、“東京の実績”では参加選手中ナンバーワンだろう。
 フズダドに限らず、ご存じのフィス、昨年のびわ湖に2時間07分34秒で優勝したペーニャと、日本の大会で活躍するスペイン選手は多い。確かに、今回のスペイン・トリオは他国にとっては脅威だが、「無敵艦隊」と形容するほどでもないのではないだろうか。
 16世紀のスペインはまさに“世界一”の強国だったのだから…。