2001/5/29
日本選手権エントリー&タイムテーブル発表
女子長距離は5000m→1万mの順の実施で、有力選手はどうするか
男女短距離選手の種目選択は?


 5月29日、日本陸連は日本選手権(6月8〜10日:国立競技場)に関する記者発表を行った。選手のエントリーについては、これというニュースはなく、有力選手が出場予定。ただ、短距離種目については、観戦用に少し情報を仕入れておいた方がいい。
 朝原宣治(大阪ガス)は100 mのみで、A標準を突破している200 mにはエントリーしていない。末續慎吾(東海大)は逆に、200 mのみ。昨年の南部記念では100 mではなく400 mに出場してきた高橋和裕(クレーマージャパンTC)は、今回は100 m&200 mにエントリーしてきた。
 伊東浩司は100 m、200 mともに参加資格があるが、100 mのみエントリー。ただ、桜井専務理事によれば、出場するかどうかはわからない、とのこと。苅部俊二は400 mのみにエントリー。400 mHの山崎一彦とともに、出場するかどうかは練習の進展具合次第だろう。

 長距離種目のエントリーは、高岡寿成(カネボウ)が1万mだけにしぼったのが目立つが、“世界に近い種目”の1万mに絞る選手が多いのは、全体としての傾向だ。タイムテーブルも男子は1万mが2日目で5000mが最終日。ほとんどの選手が1万mでの代表入りを目論んでいるだろうから、都合のいい日程だ。

 問題は女子で5000mが2日目で1万mが3日目なのだ。5000mのA標準は15分22秒00で、現在突破しているのが弘山晴美(資生堂)と志水見千子(リクルート)の2人のみ。昨年、この種目でシドニー五輪に出場したのは志水、市川良子田中めぐみの3人。弘山を加えた4人は全員5000mにエントリーしているが、弘山と田中は1万mを狙って5000mを回避するかもしれない。そうすると、A標準を突破することが条件となるが、最近1500mで無敵の田村育子(グローバリー)や福士加代子(ワコール)、吉松久恵(東京陸協)にもチャンスが大きくなってくる。

 短距離のタイムテーブルは、100 mと200 mが交互に行われるパターン。男子は1日目に200 m予選、2日目に100 m予選と200 m決勝、3日目に100 m決勝。女子は1日目に100 m予選、2日目に200 m予選と100 m決勝、3日目に200 m決勝だ。
 選手によってはやりにくいという意見もあるが、本命とする種目のアップ代わりに使える、という意見も聞いたことがある。だが、どちらかといえば、やりにくいという意見の方が多いだろう。
 こんな案はどうだろうか。男子なら、1日目に100 m予選を行い、2日目午後の早い時間(テレビの放映時間に入る最初)に100 m決勝、夕方に200 m予選、3日日に200 m決勝とすれば、選手は100 mが終わってから、200 mに取り組める。
 女子の100 mと200 mの双方にエントリーしている有力選手は、新井初佳と二瓶秀子、島崎亜弓。現在、女子の短距離はトップクラスが充実し、6〜8番手選手との差が明確にあるため、特に問題はなく、出場してくるだろう。新井は両種目でB標準に近い位置にいる。
 問題は200 mと400 mにエントリーした信岡沙希重(ミズノ)かもしれない。1日目に400 m予選があり、2日目の13時00分から200 m予選、15時10分から400 m決勝。400 mに絞ってくる可能性が高そうだ。

世界選手権代表選考基準