2001/5/13
1部リレー種目は優勝候補も油断できないハイレベル
   昨年学生新の早大&日大、そして法大が苦労して予選通過
両リレーとも国士大が奮闘

 男子1部4×100 mRは2組3着+2で行われた。1組には昨年、38秒91の学生新をマークした早大が5レーンに登場。五輪代表の小島茂之を故障で欠くとはいえ、北村・中川博・大前・穴井の豪華メンバーだけに、予選通過は確実だろうと思われた。しかし――。
 1走に走幅跳の寺野伸一、2走・菅野優太、3走に400 m五輪代表の山村貴彦とつないだ6レーンの日大が、大きくリードして直線に出てきた。早大は7レーンの筑波大、1つ内側の国士大の2チームと接戦。やや遅れていたように見えた。3着に入らなければ、決勝進出は決定しない。「プラス」では2組目の結果次第という、他力本願になってしまう。早大が予選落ちとなれば、この日一番の番狂わせだ。ちょっと訂正、一番目立つ番狂わせだ。
 日大が39秒56の好タイムで1位。早大もアンカーの穴井伸也がなんとか筑波大、国士大に競り勝って39秒91で2位。以下、筑波大(茂木・遠藤・宮田・新井)が0.01秒差の39秒92で3位、国士大(高野・下平・平田・湯沢)が39秒95で4位。筑波大はメンバー的にそこそこやれると思われたが、昨年40秒37がベストだった国士大の健闘は見事と言うほかない。結果的には、4着でも楽々の予選通過となったのであるが。

 1部男子4×400 mRでは、今度は昨年3分03秒71の学生新を出した日大が、ひやりとする場面が見られた。今度も、健闘したのは国士大。昨年のベストは3分10秒16で、日大とは6秒45のタイム差があったチームだ。
 日大は山村貴彦がこの日4×100 mR予選に回るなど、山村と石川慎二の45秒台コンビを起用しなかった(石川は6人のメンバーにエントリーされていない)。それでも、充実のメンバーに昨年のインターハイ400 m優勝者の寺田克也が加わり、予選通過に苦労する布陣には見えなかった。
 4×400 mRも2組あって3着+2が決勝進出の条件。その1組では東海大(西埜・奥迫・長田・北岡)が2走・奥迫政之の好走でリードを大きく奪い、3分09秒70で1位。2位に早大(佐藤・永戸・増原・田野)が3分10秒54で入り、日大(若林・犬飼・向井・寺田)は国士大(若松・櫻田・土谷・竹林)と大接戦。3分10秒84の同タイムだったが、着差ありでかろうじてプラスにならない3位に滑り込んだ。

 4×400 mRの2組では、今度は昨年3分04秒49の法大が、最後までハラハラさせるレース展開を強いられた。一昨年の国体少年A優勝者の板橋慎治を起用しなかった法大(掘田・大槻・伊藤・邑木)は、1走が49秒5と出遅れ、2走の大槻雄太が47秒2、3走の伊藤友広(昨年の国体少年A優勝者)が46秒8と追い上げるが、国際武道大と最下位争い。前を行く日体大、順大、中大とは5〜8m差があった。ただ、今季、好調の邑木隆二(参考記事・水戸国際)なら、逆転可能の差には思えた。
 邑木は予想に違わず、45秒4のラップで先頭争いに割り込んで2位でフィニッシュ。最後は予選通過を確信して流したが、最後まで全力で走り切れば45秒前後のタイムで走破しただろう。
 2組の記録は1位・日体大(堀籠・相良・大塚・浅野)が3分08秒38、法大が3分08秒92、3位・順大3分09秒06、4位・中大3分09秒62。
 4×100 mRは5月19日(土)、4×400 mRは20日(日)が決勝。こんな面白くなりそうなレースを見逃す手はないと思う。場所は昨年、4×400 mRで3チームが従来の学生記録を上回った横浜国際だ。最寄り駅はJR横浜線小机。