2002/1/1 全日本実業団駅伝
佐藤敦之、区間2位の好走も『19km以降は赤点です』
外伝がちょっと3の路線だったので、ちゃんとした記事も書きました。
中国電力2区には、新人の佐藤敦之が起用された。福岡国際マラソン(12月2日・11位=2時間14分41秒)の疲れも懸念されたし、坂口泰監督は「最後まで尾方剛とどちらにするか迷った」と言う。
「福岡の後、ポイント練習は3回くらいやっていますが、本当にポイントとなったのは1回だけです。不安はありましたが、2区は今回の駅伝で鍵となる走りができればと思いました」
蓋を開けてみればトップを行く日清食品を積極的に追い上げる走り。ずっとトップを引っ張った走りは、完全復調を印象づけた。最後はコニカの松宮隆行に19km地点からスパートされ、9秒差をつけられてしまったが、区間2位の好走で中国電力2位に大きく貢献した。
「最後に離されてしまい、ツメが甘いと痛感しました。19kmまでは満点でしたが、19kmからあとは赤点です。優勝を狙うのなら、最後は勝たないといけません」
早大4年時の1年前、体調が整わず箱根駅伝を欠場した佐藤。福岡国際マラソンの際には、「自分が頑張ることで、後輩たちを鼓舞したい」と話していた。1カ月遅れてしまったが、その目的は達したことになる。
初めての実業団駅伝の全国レースの印象は、どんなものだったのだろう。
「最初から突っ込んで走れて、その点は楽しかったです。5kmが14分12秒、10kmが28分24秒でした。去年ほどではありませんが」
去年というのはもちろん、佐藤のことではなく、1年前に2区で区間賞を取った高橋健一(富士通)のこと。追い風だったとはいえ、10kmを27分36秒で通過したのだ。高橋の区間タイムは1時間01分36秒で今回の松宮隆行よりも1分09秒、佐藤よりも1分22秒速いのだ。これにはかないっこない。
外伝(佐藤敦之編)もご覧ください