40km走序盤と5kmの折り返し |
◆熊日30kmが09年2月。出場を予定していた10年の東京マラソンはアキレス腱と股関節の痛みで出ることができなかったが、前述のようにその年はさらに練習が充実し、1万mで待望の27分台を出すことができた。そして11年2月の東京マラソンを2時間09分03秒で走破。1万mで自己新をマークした4カ月後にマラソンで成功した例は、近年ではかなり珍しい。トラックでスピードを研いた選手がマラソンに進出する場合、長い距離向きのフォームに変更するのに時間がかかるからだ。尾田もトラックではバネを効かして跳ねる動きが特徴だった。
尾田 マラソンではフォームを変えています。トラックではバネを使っていますが、ロードを走るときはある程度、抑える意識で走っているんです。最近ではそれほど跳ばなくなってきたと、自分では思っています。じっくりとやってきたことでフォームが安定してきたと思いますね。どちらかというとトラック練習の方が好きですし、スパイクを履いて走りますからバネも使わないことはありませんが、トラックでも以前よりは跳ばなくなってきました。練習で距離を踏むと自然とバネもなくなってきます。スピードが出にくくなって、マラソン練習中のインターバルなど苦しんでいますよ。大きな動きはできなくなっていますから。
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