2002/8/10
アジア選手権デイリー・ダイジェスト
と言っても、記録を見て気づいたことだけなんですが……。


★★★2日目★★★
男子20kmWとハンマー投で金銀独占
3000mSCはアジア史上最高レベル
……は誤報

●男子20kmW Result
 暑さを避けるため朝7時からのレースで、吉沢永一(明大)が1時間26分51秒で金、藤野原稔人(三栄管理興業)が1時間28分06秒で銀。3位の韓国選手が1時間31分台なので、日本勢の圧勝だった。ただし、中国が派遣してきたのは1人だけ。84年生まれのジュニア選手だった。

●男子ハンマー投 Result
 朝9時からの種目で、この日2つ目の決勝種目。ここでも日本が金銀を独占した。室伏広治(ミズノ)は80m45と、先のヨーロッパ遠征後半から確実に80mスローを見せるようになった。77.17-78.48-80.45-78.18-79.04の試技内容。評価されるのは土井宏昭(中京大)で、Ustinov Viktor(ウズベキスタン)との競り合いに勝っての銀。室伏がいて安心感はあったのかもしれないが、初の日本代表、初の海外遠征で力を発揮した。

●男子走幅跳予選 Result
 30歳コンビの羽生悟(小島プレス)と森長正樹(ゴールドウイン)が出場。羽生が6番目、森長が10番目の記録で決勝進出を決めたが、もう少し上の順位で決めたかったところ。特に森長は大文字の「Q」ではなくて小文字の「q」印。予選通過記録に達していないということ。4年前のアジア選手権&アジア大会覇者の奮起が期待される。

●女子400 mH予選 Result
 吉田真希子(福島大TC)が1組2位、江口幸子(横浜陸上ク)が2組3位で通過。記録は59秒21と59秒22。吉田は午後に400 m決勝を控え、抑えたのか?

●男子400 mH予選 Result
 千葉佳裕(富士通)は1組2位(51秒58)、河村英昭(スズキ)は2組1位(50秒92)で通過。決勝は1組トップ(50秒72)のアルヌビ(カタール)と河村の争いか。4年前(前々回)のアジア選手権はアルヌビ、河村の順。ベスト記録でも48秒17のアルヌビに分があるが、昨年は49秒台にとどまっている。

●男子100 m準決勝 Result
 2組4着取りで、土江寛裕(富士通)は1組2位、菅野優太(日大)は2組4位。公式サイトの成績に風の記載はないが、現地からの情報では向かい風なのに「±0」と発表されているらしい。

●男子1500m予選 Result
 2組あって4着+4。しかし、両組とも2選手が途中棄権し、出場した全員が予選を通過。1組は3分58秒32、2組は4分11秒43がトップタイム。

●女子100 mH予選 Result
 2組3着+2で行われ、森本明子(さとえクラブ)は1組2位(13秒77)、金沢イボンヌ(群馬綜合ガードシステム)は2組1位(13秒53)で通過。ただし、中国選手は参加していない。

●女子走高跳決勝 Result
 南部記念で1m95をクリアしている太田陽子(ミキハウス)が1m75で5位に終わる番狂わせ。今井美希(ミズノ)も1m80の4位と不調。優勝は2人と同じ1981年生まれのEfimenko Tatiana(キルギスタン)で1m92。太田・今井でメダルを逃したのは日本跳躍界にとってはショック。

●女子棒高跳決勝 Result
 小野真澄(札幌陸協)が銀メダル……は確かだと思われるが、記録が4m20なのか4m10なのかわからない。試技表を見ると4m10なのだが、成績一覧だと4m10。いずれにしても、中国2選手の一角を崩したのだから、まずまずの結果。日本選手権優勝の近藤高代(長谷川体育施設)は4m05で5位。

●男子110 mH予選 Result
 2組だが決勝進出条件がよくわからない。内藤真人(法大)は2組2位で14秒55。風は不明だが、マレーシアのジュニア選手に0.14秒差をつけられた。故障上がりの最初のレースだけに、無理をしなかったのだろう。1組のトップはジュニア世界記録保持者のLiu Xiang(劉翔)で13秒88。

●女子100 m決勝 Result
 地元のジャヤシンゲ(スリランカ)が11秒29で2位に0.27秒差の圧勝。スリランカ・中国・ウズベキスタンが各2選手ずつ入賞している。アジア大会4×100 mRの上位候補か。

●男子100 m決勝 Result
 Al Safaar Jamal A.が10秒43で優勝。2位が昨年の東アジア大会優勝者のチェルノボルで0.07秒差をつけた。1971年生まれというから30歳代。アジア大会は朝原宣治(大阪ガス)と30代決戦か。土江寛裕(富士通)は10秒62で4位、菅野優太(日大)は10秒75で6位。

●男子3000mSC決勝 Result
 アジアの3000mSC史上最高レベルの勝負が演じられた。アジア記録(8分08秒26)保持者のAl Asamari Saad SH.A(サウジアラビア)が8分09秒67で優勝し、Saifeldm Khamis Abdulla(カタール)が8分10秒34の2位……と、いったんは記事を書いたが、記録が8分15秒80と8分16秒00に訂正された。記録の発表は、そこから派生する諸々のことの根元でもある。そこをいい加減にやられたら、かなわない。村山竜也(大塚製薬)は9分27秒48で12位。

●女子走幅跳決勝 Result
 結果はこの通りで、池田久美子(福島大)は6m32(+2.1)で5位。中国2選手に勝ったのは評価されるが、6m40の同記録でフィリピン選手が銀と銅。アジアも広い。

●男子800 m予選 Result
 この種目は参加人数がそこそこいて、準決勝も行われる。予選は4組あって3着+4が通過条件。日本の森祥紀(自体学)は1組3位で着順通過、鈴木尚人(東海大)は4組4位で「+」の通過だった。

●女子400 m決勝 Result
 Roslanova Tatyana(カザフスタン)が52秒61で、2位に1秒以上差をつけて圧勝。午前中の400 mH予選に続きこの日2本目のレースとなった吉田真希子(福島大TC)は、54秒67で4位。2位から54秒69で5位の木田真有(福島大)まで0.12秒差の接戦だった。

●男子400 m決勝 Result
 クウェートのAlshammari Fawziが45秒21で優勝。昨年まで45秒89がベストだった選手なので、たぶん自己新記録だろう。アジア歴代8位にも進出。アジア歴代2位のティラカラトネと同姓同名だが生年の違うスリランカ選手は、45秒73で3位。2位にはサウジアラビアの選手が入った。

●女子1万m Result
 7選手しか参加しなかった種目で、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がワンツー。

●七種競技
 総合成績が記載されていないが、詳しくはKUMA's STYLEで。以下も、KUMA's STYLEから転載。
▽佐藤さよ子(日立インダストリー)
6位・5353点【14.48-1.65-11.30-?-?-38.83-(2.26.10)】
▽平戸安紀子(筑波大)
8位・5030点【14.58-1.50-13.79-?-?-38.73-(2.35.00)】

●女子4×100 mR Result
 中国が唯一の43秒台で優勝。2位以下はそれほど高いレベルでもなかったが、金沢イボンヌが発熱で外れた日本チーム(松本真理子・信岡沙希重・鈴木亜弓・草薙絵梨子)はバトンパスもつまり気味で、45秒74で参加5チーム中最下位。

●男子4×100 mR Result
 男子4×100 mRはショートスプリントの伝統国・タイが唯一の38秒台、38秒99で優勝。100 mで1・3位を占めたサウジアラビアが2位。日本(メンバー不詳)は39秒41で4位。

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