2009/10/18 横田日本新!
横田が1分46秒16、15年ぶりの日本新
レース後の一問一答
「1分46秒台前半を出すつもりでしたが、出たら出たで実感が…」

「中村君が400〜600mを良い感じで走ってくれた」

Q.今回のペースメイク(400 m通過が51秒台後半、600 mが1分18秒台後半)はどういう経緯で?
横田真人 水曜日くらいに平野さん(アコムの平野了コーチ)から電話が来て、そのときの自分の状態を考えてお願いしました。設定通りに行ってくれたので、あとは追うだけでした。僕の前にいた中村君(中村康宏・筑波大)が良い形で走ってくれたので着きやすかったですね。頑張っている感じの走り方ではなく、良いリズムで行ってくれたので。ラスト200 mでもリラックスできていたので、もう大丈夫だなと(日本新というよりも最後まで行けるというニュアンス)。ラスト150mは必死でしたけど。
Q.ペースメーカーが、頑張る感じの走りではダメなんですか。
横田 ペース自体も大事ですが、僕にとってはリズムも大事なんです。あんまりガムシャラに行かれるよりも、800 mのリズムというか、400〜600mのイメージしやすい走りの方が、こちらも走りやすい。ラストのようなバタバタした走りだと、僕の走りが崩れるわけではありませんが、僕も同じリズムで走りたいので。

「まさか、今年中に日本新まで行くとは考えていませんでした」
Q.1分46秒13で止まったフィニッシュ・タイマーを見たときの感想は?
横田 マジ? と思いました。筑波大(10月12日)ではタイムを読み上げてくれていて1分46秒台でした(正式は1分47秒50=自己4番目)。あんまり喜ぶとショックが大きくなると思ったんですけど、筑波ではタイマーがなかったので、今回は大丈夫かな、と。でも、僕は下方修正されることが多いんです。案の定、0.03秒下がりましたけど……。
Q.日本新とわかったときは?
横田 日本記録保持者になれるとは思っていなかったので…。まさか、今年中に行くとは考えていませんでした。(2007年に1分47秒16を出した後)2年間伸び悩んでいましたし。でも、1分47秒台が最近コンスタントに出せるようになってきたので、1分46秒台も時間の問題だという意識はあったんです。今日も、1分46秒台前半を出すつもりではいました。出たら出たで実感がわかないのですけど…。でも、自分がやってきたことが正しいのかな、という思いも込み上げてきましたが…。

「100 m、200 m、300 mが走れて感覚が良かった」
Q.秋のこの時期に日本新を出せた理由は? 春の故障(足首の捻挫)でピークがずれた?
横田 それもあるかもしれませんね。最近、走りの感覚をつかめてきたことも大きいと思います。日本選手権リレー(種目は未確認だがおそらく、4×100 mRではなく4×400 mR)に向けて400 mの練習を多くしていて、100 m、200 m、300 mが走れています。下地を作ってから、短距離系をやるのがピークを作るのにいいのかもしれません。
Q.しかし、8月に練習ができなかったと聞きました。日本インカレではその影響で、本来のペースメイクができなかったと。
横田 8月は風邪をひいて、2分の選手と一緒の練習しかできませんでした。でも、ユニバーシアードの後の1カ月間はすごく良い練習が積めていました。合宿でも、めちゃ走れていました。8月に体調を崩したのはよくありませんでしたが、ポジティブにとらえれば……とらえられないくらいひどかったですね。
Q.ここに出場して記録を狙うと決めた経緯は?
横田 12日に筑波大競技会に出て、400 mの試合もこのあと2本ありますし、昨日は箱根駅伝予選会の応援もあったし、スケジュールはタイトだと思っていました。でも、先ほど話したように感覚をつかめていて、筑波では1分47秒50を出すことができました。そのときはラスト200 mが(非公式で)26秒99で、良いペースなら1分46秒台は出せると感じました。11月のアジア選手権は勝負のレースです。そのなかで出るかどうか、というのもありますけど、その前に記録を狙うレースに出ておきたかった。良い緊張を持って走れそうでしたから。
※後半部分省略
写真で紹介する1分46秒16


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