2009/2/22 熊日30kmロード
三津谷、狙い通りの初30kmレース
レース後のコメントを整理して紹介
「マラソンをできない感覚はありませんでした。ちょっと見えてきましたね」

●レース展開について
「リズム的なものもあるので、あまり遅くなりすぎるのは避けたかった」
「最初に仕掛けたのは22km。下見をしたときに長い下りが続くと知って、その後、(24km過ぎに)橋の上りがあってもう1回仕掛けていくことを考えていましたが、そこはきつかったですね。尾田(賢典・トヨタ自動車)さんを離したのは27kmでしたが、お互いに行ったり着いたりを繰り返して、きついのはわかっていました。27kmでは応援してくれる人がいて、親指を立てて合図しました。スパートは、もう少し後でしたが」
「前半の(1km3分ちょっとの)スローペースは、誰も行かなかったので、自分が行くしかないかな、と。スタートして1km過ぎに右折しても、ジュイ(日産自動車)も行かないし。自分で引っ張りたくはありませんでしたが、スローすぎても後半きつくなるので。前の計時車を見ながら、3分を基準に行きました。リズム的なものもあるので、あまり遅くなりすぎるのは避けたかったんです」
「行きも帰りも、風はそんなに感じませんでした。10km過ぎてからは誰も行かないのでペースが落ちましたが、20kmまでは(トップに立っていても)行かないと決めていました。監督からも焦らずに行けと言われていましたし」
「(25kmまでの5kmが14分24秒だったのに対し、30kmまでは14分49秒に落ちたのは)下りきって、乗っていくイメージでしたが、それほど簡単には行かなかったですね」
三津谷と30km過去の好記録の5km毎通過&スプリット

●レースの自己評価、分析など
「今日はすごく遅く感じるところがあっても、我慢ができました」
「監督からは『頭を使ったレースをしろ』と言われていました。『考えているんだろう?』って。“頭を使う”最低限のことが勝つことでした。これからマラソンをするにしても、考えていかないといけないと思います」
「(30kmを走りきれたことについては)1年を通じて練習が途切れないことが大事だと、再確認しました。後半はずっと、それを感じながら走っていました。走り終わって脚に来ている感じはありますが、“来たー”ではなく“重い”くらいの感じです」
「(スローでなければ1時間28分台が出たかどうか)そういうのは、わからないですね。10〜20kmはもっと行けるというのはありますけど。(我慢できないスピードランナーも多いが)今日はすごく遅く感じるところがあっても、我慢ができました。頭を使って、ということになるのでしょうけど、30kmは距離的な不安もあって我慢したというところもあります」
「これがさらに長くなったらどうなるか、という部分もありますが、今のマラソンは30kmまでペースメーカーがつきますから、そこまでで力んでしまうとダメになります」

●マラソンへの展望
「みんなが言うほど長くは感じませんでした」
「僕は(1万mのための30kmではなく)マラソンをしたいという気持ちで30kmを走りました。目標通り優勝できたことは良かったと思います。タイムを狙って走っていたわけではなかったですし。前半は遅いペースでしたが、イライラしないで我慢して行けました。(あと12.195kmは)しっかりと距離走をして、もっと強化しないときついですね。今日もスパートした後、28kmくらいでもろに脚に来ました」
「(マラソンをやるには三津谷自身のモチベーションが大事だと森下監督は言っていたが)僕も中途半端にやるのはよくないと思っています。マラソンをやるとしたら、絶対に勝つことを考えます。(国際大会の)予選をどこで走ってと、ちゃんとしたプランを監督と話して出たい」
「(30km未経験の段階でマラソンをハーフ×2とか、1万m×4という感覚でとらえたいと話していたが)そんな感じで行きたいですね。もっとスピードを入れて、しっかりとやっていければ、ですけどね。今日はそれほどスピードを出していません。夏にハーフを走る予定もあるので、それをやって(スピード持久的なところを)考えていきますが、今日の感覚では、マラソンをできない感覚はありませんでした。ちょっと見えてきましたね。今日もみんなが言うほど長くは感じませんでしたし。スパートしたり着いたり、今行こうとタイミングを見極めたり。楽しかったですよ。一瞬で決まるトラックとは違ったものを感じました」

●トレーニングなど今季の流れについて
「課題は距離をどう踏むか。40km走も絶対にやると思います」
「(レース直後に監督から、2週間後の福岡国際クロカンとセットで、マラソンへの布石だと言われたことについて)自分もそう思っていました。今日はスタミナや我慢することが課題でしたが、福岡クロカンでは、(30kmをやった流れのなかで)スピードやアップダウンの走りが課題になります。切り換えも必要になります。上手く組み合わせて、マラソンへのステップにしたい。世界クロカンはあまり考えていません。おそらく合宿に入ると思います」
「(マラソン練習は30kmが中心になると監督は言っているが)40km走も絶対にやると思いますが、その辺は監督と話し合って決めていきます。やると決めたら、以前のマラソン練習の流れでやりますよ。課題は距離をどう踏むか。とにかく、故障しないで練習を継続させることです」
「(1年後のマラソンに向けて)今年はしっかりと走っておきたいシーズンです。毎年、大きな試合を狙って練習量を落として調整して、というパターンでした。2007年も故障上がりでパッと記録が出て(5000mで13分18秒32=日本歴代3位)、そのあとが続きませんでした。今年はもっと体を作っておきたい。(春に出場予定の1万mで記録が出たら)監督からも『オマエは記録が出るとすぐに気持ちが変わるからな』と言われていますが、今年はしっかりと練習を続ける年にしたいと思います」


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