2009/5/24 関東インカレ最終日
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棒高跳大会タイの鈴木が国際レベルに意欲
新しい助走&踏み切りに手応え


鈴木崇文(東海大4年)1部棒高跳優勝・5m40=大会タイ
「最後にやっと勝てて、チームにも貢献できました」
 黒のハイソックスで登場した鈴木は5m20を1回目、5m40を2回目に成功。同学年の川口直哉(筑波大4年)が5m25を跳んだ後、5m45に挑戦したが失敗して鈴木の優勝が決まった。小雨の中、5m60の学生新に挑んだがこれには失敗。昨年優勝の笹瀬弘樹(早大2年)が5m10で3位に入り、静岡勢が1〜3位を独占。一昨年は川口が優勝しており、静岡勢で3連勝も達成した。
「優勝は素直に嬉しいです。ずっと2位や3位でしたから。最後にやっと勝てて、チームにも貢献できました。(前週の走高跳で優勝した)高張(広海・東海大4年)から『勝ったから』と電話が来ましたし、三段跳でも東海大が優勝しました。走幅跳は勝てなくて跳躍完全優勝はなりませんでしたが、1年生が頑張りました。プレッシャーはありましたが、流れを作ってくれたのでやりやすかったです。僕は高校で記録は出していましたが結果を残せなかった選手。東海大という強いチームでやれて、結果も出せてよかったです」

「去年までより“見えるシーン”が増えています」
「雨はそこまで影響なかったですね。条件はみんな一緒だと思うようにしていましたし。ハイソックスは、痙攣を起こすことがあるので、その対策です。塩をなめたり、水分を多めに摂ったりということもしています。
 今日は少ない本数で5m60に挑むことがテーマでした。これまで5m20で3回、5m40で3回ということもありましたから。今日は悪くとも5本目、上手くいけば3本目で5m60に挑戦したかった。
 収穫はマックスの2つ下のポールであそこまで挑めたことです。マックスは16.5フィートのフレックスが16.1ですが、今日は16.5フィートのフレックスが16.8でした。今季は踏み切りまでの助走の流れが良くなっていて、入りがよくなっています。去年まではブレーキがかかっていました。スイングまで持っていくのが楽ですね。棒高跳には見えるシーンがいくつかあるのですが、今までは突っ込んで気づいたら、“やばい。もう上だ”という感じでした。今は見えるシーンが増えています。
 突っ込みは“流れをつぶさない”ように変えています。流れを、という部分では澤野(大地・千葉陸協)さんと同じです。しかし、澤野さんは低い位置で突っ込んで一気に曲げていきますが、僕は高い位置でドカンと入って、ポールの上の方を曲げたいんです。中学の頃から高さがあるのが僕の特徴ですから(本サイトの静岡国際記事で“(低い角度で)バーンと突っ込んでいく踏み切り”とあるのは誤り)」

「日本選手権は学生勢が束になって、澤野さんに挑みたい」
「去年は記録に走っていたところがありました。学生記録(5m55)を出したら(荻田大樹・関学大)にすぐに抜かれて、“敵は荻田”という意識がどこかにあった。今年は自分の中に敵をつくるようにしています。ここで記録に走ったら負けだと、冷静になれるようになりました。基本的には5m60を早めに跳びたいのですが、行けない高さじゃないと感じています。
(テレビの取材に日本選手権の目標を3位と言ったが)なぜか言っちゃいました。荻田と笹瀬のどちらかには勝てるという気持ちが働いたのか…。保険をかけてしまったんですかね。順位はあまり気にしていないんですよ。跳べばついてくるので。
(静岡勢の1・2・3位は)初めて。日本選手権は学生勢が束になって、澤野さんに挑みたいですね。5m50を一発で跳んでプレッシャーをかけたい。今日も澤野さんがスタンドで見ていたので、5m60を跳びたかった。
 日本選手権よりも、ユニバーシアードで5m50とか60を跳びたいですね。海外でも国内と同じように記録を出せる選手になりたい。記録を出すことで順位がついてくればいいと思っています。
 世界選手権は学生のうちに出場して、澤野さんから色々吸収したい。経験は僕らの何十倍とされている方ですから。一緒にいて何でもいいので、得られるものがあればいいと思っています」

笹瀬弘樹(早大)1部棒高跳3位・5m10
「左に開く前にスイングしてしまいました」
「基本動作を怠ったのが敗因です。左に開いてからスイングに入らないといけないのに、開く前にスイングしてしまいました。(鈴木と荻田が5m40〜50台を続けられているのは)長いポールを使えるのが2人の強みです。長いポールでも安定して使いこなしている。でも、僕の特徴は(2人とは違って)軽さです。軽いけどスピードを出し、硬いポールを曲げて対抗します」


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