2009/5/17 東日本実業団2日目
2日目は“ミズノ勢”が活躍@
技巧派・菅井は助走の“ノリ”が8mへのカギ
大会2日目は“ミズノ勢”が活躍した。
男子ハンマー投は土井宏昭、砲丸投は大橋忠司とチームミズノアスレティックの2選手が優勝。土井が71m95、大橋が17m75で、2人とも今季自己最高記録(土井は今季日本最高で、大橋は日本リスト3位)。
そして400 mHは小池崇之、走幅跳は菅井洋平と、今年からMTC(ミズノトラッククラブ)に昇格した2人が快勝した。
菅井の今季は兵庫リレーカーニバルが7m87(±0)で優勝。気温16.5℃の悪条件のなか自己記録に3cm差と迫った(兵庫記事)。大阪GPは7m82(+1.8)で4位。「走れない感じの助走でした。無理矢理前に進ませていた」という。日本選手間でも、同学年の品田直宏(濃飛倉庫運輸)に敗れて2番目だった。
東日本実業団では大阪GPに比べ「リラックスして走れていた」という。記録は3試合連続7m80台となる7m85(+0.2)。気象条件を考えると、もう少し記録が出てもよかった。
「8mを狙いすぎるとよくないので、自己記録を跳ぶくらいの気持ちで臨んだのですが…」
地区実業団は日本GPや国際グランプリと比べれると、ラックスして臨める試合だ。自身の中の緊張感と、試合自体の緊張感。そのバランスを上手くとれなかったのかもしれない。
その状況でも、2位の志鎌秀昭(阿見アスリートクラブ)に32cmの大差をつけた。表面的な数字以上のパフォーマンスだったと見ていいかもしれない。
跳躍種目すべてにいえることだが、菅井の場合も上記のコメントにあるように、助走の巧拙がパフォーマンスに大きく影響している。どのように助走を意識しているのかを話してもらった。
「最初の5歩くらいは押していく走りで、そこから中間の走りにうまくつながれば、踏み切りも上手く行く感じは持っています。大阪GPのように進まなくて、助走で力を使ってしまうと余裕がなくなって踏み切りが間に合いません」
着地のテクニックも芸術的といわれる菅井だが、助走の最後の減速が小さいのも特徴だ。そのためには、前半から中盤の走りでリラックスできているかどうかが重要になってくる。トップスピードは100 mの速い選手に劣るが、トップスピードが出る位置が砂場に近い。
「助走はそれほど一生懸命に走っていません。重要なのは“ノリ方”で、早い段階でノルことができれば余裕ができて、踏み切りで色々と意識を乗せることもできるようになります」
“技巧派”のロングジャンパーが8mを跳んだとき、どのような助走ができたかを聞くのが、楽しみになってきた。
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