2008/6/12 富士通が公開練習 
      醍醐、高平、塚原ら有力候補がズラリ 
      五輪代表“4人”なら富士通史上最多 
       
       富士通が12日、合宿中のナショナル・トレーニング・センターの陸上競技場で練習を公開した。この日の練習に参加したのは(種目順に)塚原直貴、高平慎士、堀籠佳宏、笹野浩志、下平芳弘、田野中輔、醍醐直幸、中原ゆかりの8選手。高平がハンマーを回しながら歩行するトレーニングを行ったり、醍醐が400 m・800 mグループと一緒に流しを行ったりしていたが、おおむねシーズン中の軽めのトレーニングといった趣だった。 
       
       富士通といえば男女のトラック&フィールドに男子長距離と、幅広く選手を抱えているのが特徴。過去の五輪代表は以下の通りである。 
      
        
          
            | 1992 | 
            バルセロナ | 
            岩崎利彦 | 
            110 mH | 
          
           
            | 今村文男 | 
            50kmW | 
          
           
            | 伊東浩司 | 
            リレー補欠 | 
          
           
            | 1996 | 
            アトランタ | 
            伊東浩司 | 
            200 m、4×100 mR、4×400 mR | 
          
           
            | 苅部俊二 | 
            400 mH、4×400 mR | 
          
           
            | 2000 | 
            シドニー | 
            伊東浩司 | 
            100 m、200 m、4×100 mR | 
          
           
            | 今村文男 | 
            50kmW | 
          
           
            | 苅部俊二 | 
            4×400 mR | 
          
           
            | 2004 | 
            アテネ | 
            土江寛裕 | 
            100 m、4×100 mR | 
          
           
            | 佐藤光浩 | 
            400 m、4×400 mR | 
          
         
       
       
       今回の北京五輪では以下の選手たちが代表候補。 
       
      100 m&4×100 mR:塚原直貴 
      200 m&4×100 mR:高平慎士 
      110 mH:田野中輔 
      3000mSC:岩水嘉孝 
      4×400 mR:堀籠佳宏 
      4×400 mR:佐藤光浩 
      20kmW:森岡紘一朗 
      走高跳:醍醐直幸 
       
       笹野浩志と村上康則の中距離コンビも標準記録にあと少しと迫っている。可能性がゼロというわけではない。いずれにせよ、過去最多の4人以上となる可能性が高い。その意味でも日本選手権の戦いぶりが注目される。 
       
       すでに終了している男子20kmWの森岡は2位。この種目の枠が2つあるかどうか。優勝した山崎勇喜は50kmWと兼ねる選手。20kmWで頑張らないといけないポジションなのが森岡である。選ばれる可能性は高い。 
       アテネ五輪代表(当時は順大)で04年以降、200 mと4×100 mRの代表に定着している高平、日本選手権100 m2連勝中で06年以降4×100 mR代表に定着している塚原は、それぞれの種目で2位以内に入れば代表確実。もっとも、別記事のコメントにもあるように、高平は“打倒・末續”の目標を明確に掲げているし、2連勝中の塚原も負けて良いと思うわけもない。 
       醍醐直幸は走高跳で唯一のA標準突破者。塚原、高平を含めた3人はA標準突破済みの選手なので、優勝すれば自動的に代表が決定する。走高跳はB標準突破者がいない種目なので、2位以下になっても選ばれる可能性はあるが、その場合の判断は陸連に委ねられる。 
       
       今季、日本選手で必ず2番以内に入っている堀籠も、個人種目は標準記録を突破できるかどうかにかかっているが、2位以内に入れば4×400 mR代表は間違いない。3位でも可能性は高いが、絶対とは言えなくなる。これは、過去に2度の日本選手権タイトルを取っている佐藤光浩も同様。今季は出遅れていたが、北京プレ五輪で堀籠に迫り、日本選手権では勝負を挑める状態になっている。 
       複雑になるかもしれないのが、B標準の田野中だ。日本選手権でA標準を突破し、2位以内に入れば代表入りの可能性は高い。昨年の世界選手権で準決勝にも進出している。しかし、A標準を突破できなかった場合は、優勝するしか代表になる道はない。2位になって、日本選手権後にA標準を突破したら代表入り、という条件を示される可能性もあるが、そこをアテにするわけにはいかないだろう。 
       
      3選手の共同会見時コメントから日本選手権への抱負を抜粋 「末續さんを狙える雰囲気」(高平) 「問答無用で代表に」(塚原) 「いつ日本選手権が来ても怖くない状態」(醍醐) 
       
       
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