2006/1/29 大阪国際女子マラソン
レース後の共同会見
1位・2時間25分05秒
キャサリン・デレバ

「レース前半は十分に筋肉がほぐれず、20km以降になってやっと、スピードを上げることができました」
「この気象条件の中で、このタイムで勝てたことは、自己記録にも匹敵します」

Q.大阪の景色を見る余裕があったか。
デレバ 日本全体としていい印象を持っています。美しい街、フレンドリーな人々、温かいもてなしなど。何度か日本に来ていますが、自分の家のような雰囲気を感じています。
Q.レースの感想は?
デレバ ベリーグッド。競争が激しく厳しいレースでしたが、結果は神の御心のまま。神がこの結果を与えてくれたのだと思います。
Q.折り返しまでは、寒さが影響した?
デレバ 最初は寒かったと思います。今日のような寒さの中のレースには慣れていません。ケニアは暖かく、30℃くらいはあります。日本とは20℃も違います。レース前半は十分に筋肉がほぐれず、20km以降になってやっと、スピードを上げることができました。
Q.先頭集団から大きく離れたことに不安はなかったのか。
デレバ 1分以上の差がついていましたが、そのことよりも問題は、体が反応するかどうか、でした。寒さで体が動かないことで、タイムは気にしましたが、遅れていたことは気にしませんでした。体調が整って、ゴーサインが出ました。
Q.5km毎が17分台で推移したのは、予定と違っていなかったか。
デレバ 大きくは違っていません。予定では17分00秒くらいで行こう、と考えていました。そのプランに対し、体が十分に動かなかっただけのこと。大きく違ったとは思っていません。
Q.テレビ・インタビューでもう一度、大阪に戻ってきたいと言いましたが、それは来年のこの大会のことなのか、世界選手権のことなのか。
デレバ このレースに戻ってきたいです。世界選手権については、選考レースでケニア代表に選ばれないといけませんので、何とも言えません。代表になれれば、世界選手権にも出たいと思っています。
Q.どうして、この大阪に戻ってきたい思ったのか。
デレバ 大阪が好きになったから。主催者は親しみを持って、とても温かく迎えてくれました。若い人も年輩の方も、「ハイ」と声をかけてくれますし、必ず笑顔を向けてくれます。良い印象が強いですね。
Q.記録には満足していますか?
デレバ 心から喜んでいます。満足しています。野口さんのコースレコードは破れませんでしたが、この気象条件の中で、このタイムで勝てたことは、コースレコードに匹敵します。自己記録にも匹敵すると思います。
Q.出産後に走り続ける選手はまだ、日本ではほとんどいない。日本の女子選手にメッセージを。
デレバ 子供を産んで続けられるかどうかは、神を信じる限り可能なのです。子供は神の恵みであって、人生の負担になるものでは決してありません。悲しみが加わるわけでは絶対にないのです。子供ができてもキャリアを積んでいけば、十分に強くなれる。子供を育てること、自信もつく。だから強くなれるのです。

2位・2時間25分52秒
小幡佳代子

「(序盤は)ちょっと速いとは思いましたが、付いて行って粘るのが持ち味ですから、そのまま行きました」
「(1年2カ月ぶりのマラソンでも)“来ている”感覚があったので、不安はありませんでした」

Q.レースを振り返ると?
小幡 今日はとても状態が良く、力むことなく、純粋にマラソンを楽しもうと思ってマラソンに臨めました。速いペースメーカーと、遅い集団があると聞いていましたが、走り出してから決めようと思っていました。走り出したら、わりと動いたので、前の集団で行こうと決めました。ちょっと速いとは思いましたが、付いて行って粘るのが持ち味ですから、そのまま行きました。25kmから1人になったのは予想外の展開でした。脚がつりそうになって、帰って来られるか不安になりましたが、キャサリンが来ているという沿道の声を刺激にして、抜かれてからは、前に見えるキャサリンを目標にして、帰って来ることができました。
Q.次のマラソンはどこを?
小幡 まだ、何も考えていません。
Q.タイムについては? 自己記録に惜しくも届きませんでしたが。
小幡 自己記録は更新したかったです。中間点までの流れは良かったのですが、後半、動きが止まってしまいました。出せなくて残念です。もうちょっと速く、走りたかったですね。
Q.前半のペースが速すぎた?
小幡 16分45秒で行くと聞いていたので、体が動いたら付いて行こうと思っていました。10km過ぎから体が軽くなって、大丈夫でした。
Q.久しぶりのフルマラソンでしたが、その点で不安はなかった?
小幡 練習がしっかり積めてきていました。それに加えて、いつも自分の感覚を大事にしてきました。“来ている”感覚があったので、不安はありませんでした。
Q.いつ以来の感覚ですか。
小幡 2000年の大阪以来ですね。
Q.2000年と比べて、練習の流れに違いは?
小幡 最後の1カ月は同じような流れでしたが、3週間前にケガがあって、少し狂いました。それ以前の練習は、3カ月前とか2カ月前は、組み立て方が違います。年齢が上がって疲労の抜け方が違ってきました。以前は2日連続ポイント練習をやって、(数日間)休んで、また2日連続ポイントをやっていました。それを、ポイント練習は1日やったら、必ず休むようにして、疲労を溜めないようにしました。
Q.デレバ選手が後ろにいたときと、前に行かれたときに考えていたことは?
小幡 キャサリンとは何度もレースをしていますが、前を走ったのは初めてです。「今回はキャサリンの前を走っているんだ」と、思いながら走っていました。抜かれたときは本当に、スッと抜かれてしまいました。その後は、キャサリンよりも後ろが気になりましたね。しかし、キャサリンが前に見えていたので、目標になりました。


女子マラソン2005-06
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