2006/7/1 日本選手権
2日目ダイジェスト
主要選手コメント
●男子1万m
松宮隆行(コニカミノルタ)28分54秒64
「(2冠は)信じられません。とにかく優勝できて嬉しい。5000mの疲れは多少はありましたが、言い訳にできない程度のもの。スローになることは予想していました、どこで仕掛けるか、走りながら考えていました。(7800mで一度スパートした後、前を譲ったのは)予定では8000mからスパートしてそのまま逃げ切るつもりでしたが、思ったより体が動かず、誰かに引っ張ってもらいたかった。残り400 mで勝てると確信しました」
大森輝和
「最後のコーナーで上がってかわす予定でしたが、そこまでいられませんでした。これまで、なんだかんだで外国人に頼っていましたが、日本一を決めるのは、こういう大会でいいと思います」
●女子1500m
吉川美香(パナソニック)4分11秒00
「レベルは違うけど小林さんも1人のランナー。必死でついて行きました」
「どちらが勝ったのかまったくわかりませんでした。残り150mではきついと思っていましたが、ラスト100 mからは頭の中は真っ白でした。ラスト勝負で負けるなと監督から言われていたので、それを守れて良かったです。
国際グランプリ大阪では小林さんについていくことができず、後ろの集団で行きました。そのときも自己新記録が出たのですが悔しくて…。その頃から、日本選手権ではと思っていました。レベルの違いはありますが、(小林さんも)1人のランナーであることに変わりはありません。今日のレースで小林さんが出てくれたときは、必死でついていくしかないと思いました。
2月に初めて陸連の合宿に参加させてもらい、杉森さんの練習などスピードがすごいのを目の当たりにして、自分に足りなかったものがわかりました。筋トレなど、体が動かなくなるくらいにやりました。それをこなすことができた自信がプラスに働いています」
小林祐梨子(須磨学園高)4分11秒00
「これが今の自分のレース」
「去年は優勝も狙っていなかったし、ついていって最後1周まですごく楽でしたが、今日は自分で引っ張りました。記録を狙うため、自分で行かないといけないと。精神的に弱く、最後まで続かなかった。ラストが落ちたというより、気持ちも全部含めて、これが今の自分のレースだったということです」
●男子200 m
末續慎吾(ミズノ)20秒37
「今日は“仮想準決勝”でした」
「今日は“仮想準決勝”でした。もう1本あるつもりで、今日の決勝を走りました。タイム的にも内容を見ても、(世界選手権などの)決勝に残れる走りでしたが、2時間後にもう1本ということを考えると、不安の残る内容でした。でも、強い選手が何人も出てきて、日本の短距離も世界選手権に向けてレベルが上がってきた。その中で勝てたことに、喜びを感じます。今日は、最低でもこのくらいで走っておかないと、大阪・北京につながらないというレベルの走りはできたと思います」
「(3年ぶりの20秒台前半だが)できたてほやほやの走り。色んなことを試してきて、その初回でのこのタイムです。でも、遠回りをしたつもりはありませんし、色々と試して築き上げていくものだと思っています。感覚としては楽しかったですね」
高平慎士(順大)20秒69
「大学1年のとき(2003年)は末續さんに0.9秒離されましたが(末續20秒03、高平20秒95=8位)、ここまで縮まりました。昨年から言い続けているこの位置(国内2番手)を、意識しないでも確保できるようになりました。ただ、レース内容的には、思惑通りに行きませんでした。前半からガンガン行っても、後半も行ける走りをしたかった」
塚原直貴(東海大)20秒76
「初の日本選手権の決勝がどんなものなのかわかりませんでしたが、集中力を欠くことなく、初めてにしては良いレースができたと思います。でも、後半で力んでしまい、まだまだです。2人も上にいるのですから、しっかり精進して次につなげていきたい」
●男子ハンマー投
室伏広治(ミズノ)80m17
「皆さんの前で80mを投げることができて良かった」
「日本では久しぶりの試合。80mを皆さんの前で投げることができて良かったし、次へのステップになる試合でした。(記録的には)一歩一歩、階段を上がっているところ。まだまだだと思いますが、徐々に(自分に)プレッシャーをかけて、もう少し伸ばしていきたいです。
(12連覇は)通過点ですかね。またさらに連勝が伸びていくようにしたい。でも、あまり意識はしていません。1試合1試合、持っているものを出せるよう一生懸命にやって、その結果が連覇という形になってくれればいい」
土井宏昭(ファイテン)70m24
「今季2度目の70m越えですが、力不足です。広治さんが出場すると、(ハンマー投という種目に)華があるというか、みんなに注目される気がします。スタンドの観客の数も違ってくるし、広治さんが出るだけで他の選手のやる気が違ってくる」
●男子棒高跳
沢野大地(ニシスポーツ)5m65
「気持ちを盛り上げすぎて冷静さが足りなかった」
「1週間前にアキレス腱を痛め、ジョッグもできなくなってしまいましたが、(競技には影響がないところまで)回復することができ、トレーナーの方に感謝しています。それは別として、今日のコンディションはよかったんです。調整も上手くいき、気持ちも上手く持ってこられた。その状態で5m65しか跳べなかったのは情けないです。
どんどん硬いポールが使えるようになって、最終的に使ったのは大阪で最後に使えなかったポール。それを普通に使えるようになりました。国内で使ったなかでは最も硬いものです。5m10で200ポンドのポールです。しかし、最後の突っ込みのタイミング、ポールに(体重を)かける時間が狂って、ポールが立ちきりませんでした。体が十分に浮いていたこともあって、それに安心してしまったところがあった。
この試合で記録を出そうと気持ちを盛り上げすぎて、冷静さが足りなかったのが原因。ここまで気持ちを持ってこられたのは久しぶりで、跳びながら手が震えていたし、昨晩は体温が上がって寝付けなかったほど。(痙攣も)出てしまいました。プラハ、ゲーツヘッドと出なかったので、同じ対策をとったのですが、5m75の1本目につってしまいました」
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