2005/12/31 ニューイヤー駅伝前日
コニカミノルタvs.中国電力
3区“法大の先輩後輩対決”も注目点に
坪田vs.黒田


 コニカミノルタと中国電力の2強対決が予想されているが、3区の先輩後輩対決が俄然、注目を集め始めた。

 コニカミノルタは坪田智夫、中国電力は黒田将由。法大出身者同士だが、タイプと立場が大きく違う。年齢は坪田が入社6年目の28歳なのに対し、黒田は2年目の24歳。ニューイヤー駅伝で区間賞4回でチームのエース格の坪田に対し、黒田はチームでは新鋭選手的な存在で、ニューイヤー駅伝も初出場。長めの距離が得意な坪田と、瞬発的な動きに秀でる黒田。
 コニカミノルタは坪田が入社1年目に初優勝したが、それ以前は4位が最高。坪田は法大4年時に箱根駅伝の2区区間賞。恐らく、自身の加入で優勝できるチームにしたいと考えていただろう。
 一方の中国電力は、黒田が入社する前に優勝争いをするチームに成長していた。入社前年には初優勝を果たしている。「高校・大学までは楽しく走っていましたが、競技生活の最後は厳しいところ、強いチームで自分の力を試したかった」と、入社の動機を語っていた。

 実績では坪田がはるかに上だが、故障でブランクがある。それに対し、中国予選で高岡寿成(カネボウ)に10秒差と迫った黒田には勢いがある。それぞれのチーム事情もあり(こちらの記事参照)、その2人の軌跡が今回、3区で交わることとなった。トラックも含めて初めて直接対決となる後輩に対し、坪田は次のように話していた。
「黒田の調子もいいみたいですから、負けないようにしたいですね」
 レース前に先輩のプレッシャーをかけたりしないのか、と意地悪な質問も出た。
「そんなことで凹む選手ではないでしょう。中国電力でメンバーに入ったんですから、精神力も強いはず。真っ向勝負しますよ」

 中国電力の坂口監督、コニカミノルタの佐藤コーチとも、3区の出来がレースの流れを左右するポイントになるかもしれない、と言う。レース観戦に楽しみな注目点が増えた。


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