2005/12/31 ニューイヤー駅伝前日
注目の2強の主要区間は?
コニカミノルタは主力が順調
2・5区に松宮兄弟、3区に復帰の坪田
中国電力は主力の出場区間に変動
2区に佐藤、4区に尾方、5区に油谷

No. チーム名 1区 2区 3区 4区 5区 6区 7区
1 コニカミノルタ 太田 松宮隆 坪田 ムツリ 松宮祐 米田 磯松
2 中国電力 尾崎 佐藤 黒田 尾方 油谷 重成 梅木
3 日清食品 藤井 諏訪 板山 徳本 実井 ギタヒ 大西
4 カネボウ 中村 入船敏 瀬戸 澁谷 真壁 末次 佐藤
5 ホンダ 加藤 秋山 アベレ 石川 堀口 三行 村田
6 スズキ 笹木 北川 マサシ 上口 田村 中川智 秋山
7 トヨタ自動車 内田 浜野 ムリギ 菅谷 高橋 吉村 片岡
8 富士通 鈴木 藤本 カマシ 太田 帯刀 藤田 三代
9 山陽特殊製鋼 安藤 家谷 柴田 中東 渡邊 合田 中西
10 九電工 カリウキ 前田 岩永 戸村 鬼塚 喜多 国武
12 トヨタ紡織 小林 白柳 カリウキ 前田 山本 牧野 土田
13 SUBARU 小林雅 高橋憲 ギルマ 奥谷 塩川 古川 佐藤
15 旭化成 大野 佐藤 小島宗 久保田 山本 白石 瀬戸口
18 トヨタ自動車九州 植木 三津谷 ワンジル 大津誠 福永 濱口 竹内
20 大塚製薬 山岡 細川 岩佐 山口 片岡 水口 尾池

◆コニカミノルタ
 前回優勝のコニカミノルタは、故障から復帰する坪田智夫の出場区間が注目された。区間賞を獲得している5区や2区ではなく、外国人の集中する3区だった。
「ムツリが良くなかったので、動きのいい坪田が3区になった」
 と佐藤敏信コーチは説明する。

 復帰への過程は、かなり慎重だった。東日本実業団駅伝や八王子ロングディスタンスのあった11月も、試合に出られる状態だったが「レースに出ると一気に上げてしまうから」(酒井勝充監督)と、無理をしなかった。
 コニカミノルタ恒例の最終トライアル(1万m)では、松宮隆行がトップだったが、レースを引っ張ったのは坪田だったという。「28分40秒を切れるくらいの状態にはなっている」と佐藤コーチ。27分ランナーにしては物足りない数字だが、駅伝で自身の力を発揮する度合いは、坪田は相当に高い。28分台前半の走りも十分に期待できそうだ。

 松宮兄弟も順調だ。
「隆行も普通に走れば区間賞は狙える」と佐藤コーチ。
 弟の祐行も、過去の2年間とは違う。2年前は区間8位で中国電力に抜かれ、最大の敗因となった。前回は区間2位でトップを守ったが、佐藤敦之(中国電力)に1分25秒も追い上げられた。
「佐藤に苦手意識が出てしまっていたかもしれない。今回は(佐藤が2区に回り)新鮮な気持ちで走れる。5区がポイントになるかもしれません」

 コニカミノルタが勝てば5回目の優勝となり、優勝回数で単独2位となる。

◆中国電力
 主要区間が予定と違ってしまった。
 当初の予定では2区候補だった尾方剛が、11月のおたふく風邪と、その後の脚の痛みで練習が積めず、4区に回った。油谷繁も「22kmまで走れる練習はできていない」(坂口泰監督)ということで、2年連続5区区間賞の佐藤敦之が2区に回った。といっても、入社1年目の02年大会で区間2位と好走している区間。不安はないだろう。

 3本柱に続く選手になった新井広憲が起用できなかったのは痛いが、代わりに黒田将由の調子が上がってきた。3000mSCのインターハイ優勝者で、法大2年時には1万mで早くも28分台をマークした。大学時代は点で合わせるタイプだったが、中国電力入社後は練習をじっくりと積めるようになり、安定感がグンと増した。そのなかで今季は、5000m・1万mとも自己新をマーク。
「今はチームで3〜4番目の選手」と、坂口監督。元々スピードのあるタイプだけに3区は適任だろう。

「4区の尾方も、いつも報われない区間(外国人選手の多い3区)でなく、区間賞の狙える区間の方が力を出せるかもしれない。5区まで見える位置で行けば、6・7区だったらウチも強い」
 6区の重成は前回の区間賞選手で、7区の梅木蔵雄が調子を上げているという。「3・4区でどこまで行けるか」と坂口監督。中盤を乗り切れば、勝機も見えて来る。


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