2002/12/14 山梨学大公開練習
松田が受けた全日本5区のショックとは?
そして、高校時代からあった日大・藤井との因縁
松田浩二(山梨学大4年)は少なからずショックを受けた。全日本大学駅伝の5区。トップを走っていたが、1学年後輩の藤井周一(日大)に抜かれてしまった。問題は、抜かれ方だった。
「抜くときに僕の顔を見なかったんですよ、あいつ。多少なりともきつさを感じていたら、相手の顔を見るもの。見ないというのは、相手にしていないってことなんです。そのまま行けるぞっていう自信があったわけです」
藤井とは高校3年の時から因縁があった。松田は大牟田高、藤井は西脇工高と、ともに超名門校の出身。4年前の全国高校駅伝ではともに4区を走り、藤井が区間賞で松田は区間4位(※)。西脇工高が3年生に中尾栄二(早大4年)と清水兄弟(日大4年)、2年生に藤井に森口と超豪華メンバーを揃えた年で、2時間03分32秒のパフォーマンス高校歴代3位で優勝。大牟田は3年連続2位に甘んじた。
だからといって松田が今回の箱根で、何が何でも藤井に雪辱したいと考えているわけではない。
「同じ区間になったら、絶対に負けたくありませんが、それはどこのチームに対しても同じこと。区間賞を狙っていきます。駅伝はチームが優先。個人のことは、トラックでも勝負する機会があると思いますから」
箱根駅伝の松田は2年前に6区で区間8位。前回も6区への出場を希望していたが、坐骨神経痛の影響で補欠に甘んじた。
「ジョッグはできていたんですが、スピード練習がだめでした。今回は登り(5区)も下り(6区)も下見はしていますし、富士登山駅伝(1人が登りと下り、2回走る)にも出場しました。でも、4年生で最後の箱根ですから、使ってもらえるのならどこの区間でもかまいません。(6区出場の)希望は出すかもしれませんけど」
6区への出場となれば藤井との対決は実現しそうにないが……。
※98年の全国高校駅伝4区では、川嶋洋平(農大二高)が区間3位、松田が同4位、森和治(西京高)が同7位、高見澤勝(佐久長聖高)が区間8位と、現在、山梨学大のチームメイト4人が区間ヒト桁順位で走っている。山梨学大の高校駅伝4区経験者が藤井と対決する可能性は、40%ある(この計算、間違っていませんよね)。
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