2002/12/21 神奈川大公開練習
大後監督インタビュー
「3区までで上位につけて、4・5・6区でつなげられれば、そのまま上位で行ける…」
4区よりも3区重視か?
Q.神奈川大が優勝したときは、山に人材がいましたが。
大後 そこそこは準備できたと思います。5区は厳しいコースなので、ガッツのある選手でないと務まりません。ちょっとやそっとじゃへこたれないぞ、という気持ちの選手でないと。下級生のうちに1回、成功できると、その後もイメージよく走れますね。
今回は、前回みたいにガツーンという走りはできませんが、キチッとつなげる選手が出てきました。区間5〜6番の走りを目指しています。今回は(全体的に)区間賞を取れる選手は少ないでしょう。区間5位前後を続けていければと思います。
Q.区間配置は、どんな考え方で臨みますか。
大後 今回はオーソドックスな配置になると思います。1・2・3区でどれだけ流れを作れるか。4区でつないで、5・6区でまたつないで…。1・2・3・4区で1つの区間、5・6区で2つ目の区間、7・8・9・10区で3つ目の区間という捉え方です。
Q.予想を覆して、流れを一気によくするような区間は?
大後 ないと思います。今回は安定型を求めます。前回は5区に吉村がいましたから、4区までで1分半のビハインドがあってもよかったんですが、今回は上位で絡んでいくレースをするしかありません。どこかで追いつかれたら、粘り抜くという走りです。
Q.コース的にタフな4区を(3区よりも)重視するチームも多いようですが?
大後 ウチはいい流れを少しでも長くつなぎたい、という考えです。それで、勢いを呼び込みたいですね。“2区でよくなったけど3区で落ち、また4区で上げる”というより、“2区でよくなったら3区もよくて、そのまま行く”というパターンです。できるだけ上位につけて、(各区間の)前半を抑え気味に入り後半で踏ん張るパターンが、それを可能にします。
しかし、4区もそう弱い選手じゃありませんよ。下里あたりも候補ですが、前回3区をやっていいイメージがある(区間3位)。力が上がっているから4区にするか、いいイメージの所を走った方が分があると考えるか。いいイメージの所の方が走りやすいのは確かですね。メンタル的には復路のタイプじゃないですね。往路のレースを見たら、夜も眠れないという選手ですから。
Q.神奈川大らしさを見せられるとしたら。
大後 3区までで流れをつかんだときでしょうね。3区までで上位につけて、4・5・6区でつなげられれば、そのまま上位で行ける…かな。帰りは、前回みたいに不安定じゃないですから。
Q.総合タイムはどのくらいに?
大後 前回(11時間16分29秒)より4分はいいでしょうか。11時間10分くらいは行きたいですね。状態によっては多少、それよりも遅れるかもしれませんが…。前回は何区間かブレーキがありました。それがなければ、4〜5位にはいけた、その分が3〜4分ですね。11時間11〜12分、よくて10分台だと思います。
Q.前回復路で、往路と大きく差が出てしまったことが、その後のチームにどう影響しましたか。
大後 自信を失ったということはないと思いますが、箱根駅伝はごまかしのきかないレースだと、感じてくれたと思います。いくら調整段階で良くても、年間を通じてキチッと走れていないと箱根では走れません。1月2日3日にどうしても合わせないといけないですから、100 %に合わせられるとは限らない。7〜8割の状態で走らないといけないことも多いわけで、その7〜8割がどのくらいの力かが問われます。年間を通じて走れていないと厳しいですね。
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