ATSUYAなメール
その9
2003年1月3日
謹賀新年
親愛なる“おやじギャグの師匠”寺田辰朗さま
新年あけましておめでとうございます。
ロードシーズン真っ盛りの2003年初春。
フリーの寺田さんは多忙な日々を送っておられることと思います。
私は2日から初出勤し、寺田さんのホームページをチェックし、
テレビで駅伝やサッカーを観戦し、報知新聞を読み、
そしてずっーと、酒を飲んでいます。酒どころ西宮に勤務する者
だけが味わえる(ということもありませんが)、至福のお正月を
迎えております。
さて、今年の箱根駅伝を、私は大変感慨深い思いで観戦いたしました。
1995年、地震で我がK新聞本社が倒壊した年に中学3年だった面々が
学生最後の箱根を迎えたからです。
当時のスクラップを繰りながら、物思いにふけりました。
中学駅伝の県大会展望話題で取り上げた山崎東中の中尾栄ニ(早大)、
豊岡北中の清水将也、智也の双子兄弟など、思い入れの強い選手たちが
早くも最終学年を迎えました。中尾は14人枠から漏れてしまいましたが、
当時の県大会の成績を見ると、すごいメンツがそろっていてビックリして
しまいます。
@一宮南…1区四辻 聖(日体大、当時中1)
A山崎東…1区中尾 栄ニ(早大)=区間賞
B押部谷…1区藤本 昌也(中央学院大)
D豊岡北…1区清水 将也、2区清水智也(ともに日大)=区間賞
F陵 南…1区新垣 良介(日大)
I加古川中部…1区岩田豪(東洋大)
彼らが高校3年のとき、西脇工が2時間3分32秒で全国高校駅伝2連覇
を達成するのですが、そのオーダーも@中尾栄ニ(3年、早大)A藤原正和
(3年、中大)B清水将也(3年、日大)C藤井周一(2年、日大)D清水智也
(3年、日大)E中谷圭介(2年、日大)F森口祐介(2年)というすごい顔ぶれ
でした。陸上担当記者として取材した、最後の都大路でもありました。
ライバル報徳にも、清家健(3年、山梨学院大)四辻聖(1年、日体大)解良健二
(3年、日体大)らがいました。その年の県大会1区は@中尾栄ニA清家健
B川瀬久人(明石南2年、駒大)C土井洋志(滝川3年、法大)D高野修徳
(県西宮2年、京産大)E久野正悟(社2年、日体大)F藤本昌也(須磨友が丘3年、
中央学院大)G吉中正史(姫路商、日大)という結果でした。
土井、中尾の雄姿を見られなかったのは残念ですが、藤原の2区区間賞、岩田の
奮走、清水兄弟の粘走などが心を打ちました。なんといっても、故障がちだった
高校時代、ひたむきに「チームの和」の熟成に寄与していた(みんな大人でそんな
必要もなかったかもしれませんが…)藤原が、花の2区で勝利したことは、本当に
うれしくてなりません。
と藤原は、私の中ではとてもダブリます。神屋は加古川の浜の宮中時代、全国で
脚光を浴びる中安秀人、奥田真一郎(押部谷中、ともに西脇工でチームメート)
の後塵を拝し続け、「いつかは2人に勝ちたい」とずっと言ってました。高校で肩を
並べたかと思ったら(インターハイ入賞)、ロードシーズンに調子を落として全国駅伝
では4区を清水将に譲り、6区を担いました。全国で6区の神屋、2区の藤原。
性格的にはとても真面目で、取材する側からいうと、少し無器用にも見える2人ですが、
高校時代の栄冠を「よし」とせず、飽くなき向上心を持って学生界のトップに上り詰めた
2人に、私は兵庫の陸上長距離界の底力を感じます。
西脇工、報徳だけでなく、いろんな高校出身者が箱根をにぎわす兵庫を、
私は誇りに思います。清水兄弟の中学時代の恩師は昨年、わざわざ日体大記録会まで
激励に訪れたそうです。年末に「箱根駅伝に兵庫出身者ずらり」という主旨で原稿を
書いたところ、さまざまな顧問の先生から電話がありました。教え子の晴れ姿を見るた
めに、上京する先生も少なくありません。
そんな思いで箱根駅伝を観戦し、満足な2日間を過ごした私ですが、日本テレビの関連
ドラマには少し憤慨しています。女性に大人気の福山雅治がスポーツ部に“左遷”され、
「俺は政治記者になりたかったのに、駅伝取材なんかしたくない」というところです。
ドラマにいちいち目くじらを立てるのは大人げないですが、同じ政治記者を志しながら、
運動部に6年間、在籍していた私としては「あほちゃうか」と思いました。“左遷”という
設定もムカツキます。
何はともあれ、今年も一年間、頑張ってください。
“タスキリレーの祭典”の兵庫県郡市区対抗駅伝まであと1カ月、私も寺田さんに負けぬ
ように頑張りたいと思っています。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
K新聞 O原A也
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