2014/2/11 デンソー女子長距離部「祝勝会」
実業団女子駅伝優勝のデンソーが華やかに祝勝会を開催

@「今でも鳥肌が立ちます」(高島)と圧勝を振り返る選手たち
 昨年12月の全日本実業団対抗女子駅伝で初優勝したデンソーの祝勝会が11日、名古屋市内のホテルで開催された。
 デンソーの優勝は2位のユニバーサルエンターテインメントに2分04秒の大差をつける圧勝だった。陸マガ2月号デンソー優勝記事の書き出しは、以下のような内容だった。

 デンソーが完璧な駅伝をやってのけた。長距離2区間が区間3位(3区)と2位(5区)で、有力チームのエースたちと対等以上に走った。短い2区間はともに区間賞。これは選手層の厚いチームがピーキングに成功したときに起こる現象だ。1区が4位と出遅れず、アンカーの6区も区間2位で“何か”が起きていても対処できた。2位と2分04秒差は、95年以降では最大差である。
(後略)




 壇上に立った選手たちは司会のテレビ局アナウンサーの方の質問に答える形で、レースや自身の気持ち、この1年間のエピソードなどを振り返った。
 主将の高島由香(5区区間2位)は優勝したときの気持ちを次のように振り返った。
「みんなが走っている姿、私が走っている姿、アンカーの浅羽(加代)さんがゴールしたシーンを思い浮かべると、今でも鳥肌が立ちます。(VTRに映っていた涙は)1年間苦しい思いをして頑張ってきたことを思ったら、涙が出てしまいました」

 1区区間4位だった石橋麻衣は「1年間1区で区間賞を取る目標でやってきたので本当はすごく悔しかった。でも、チームが優勝することができたときは、ホッとした気持ちの方が強かったです」と振り返った。
 司会の方から「監督に話を聞いたら『わたし、区間賞取るから』とレース前に言っていたそうですね」と振られると「言ってない、言ってないです(笑)。作り話ですよ」としながらも「思ってはいました」と、スタッフたちから“すごい負けず嫌い”と評される一面を垣間見せた。

 2区の小泉直子は2年連続区間賞でトップに立った。
 明るいキャラで、高島と並ぶチームのムードメーカー的な選手。競技に対して熱い気持ちを持っている点も共通している。レース後の優勝チーム会見中に中日本予選でメンバーから外れたことを質問されると、「駅伝で初めてメンバーにも、補欠にもなれなった」と泣き顔で話したことが印象に残った。
 祝勝会でも壇上で「自分の出した区間記録に届かなかったので、嬉しいような悔しいような気持ちです」と、向上心を見せた。

 若松監督は2位になった12年のレース直後から、「悔しい2位」と言い続けてきた。レース前の手応えについて問われると、
「(12年は)監督に就任して4年目。頂点を目指して強化しながら優勝争いができず、結果的に2位というだけでした。(13年は)本命とまではいきませんでしたが、優勝を目標に1年間、ブレることなく選手、スタッフともやってきました。自信を持って送り出せるオーダーができ、あとは力を出すだけだと思っていました」
 と答えた。
 選手たちからも「泣き虫です」(小泉)と言われるほど、感情をストレートに出す指導者でもある。
「競技場に着く前に1人で泣いていました。あとから、テレビ的にはもう少し泣いた方が良かったのかな、と思いましたが、でも、本当に嬉しかったです」

 祝勝会ということで明るい雰囲気のなかで会が進行したのは当然だが、選手や監督の人柄もあって非常に和やかなムードとなった。
 だが、駅伝で圧倒的な勝利を収めたチームには、次の課題が目の前に現れる。

A駅伝で圧倒的な勝利を収めたデンソーの2年目の課題とは? につづく予定


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