2013/6/14
リオ五輪選考方針陸連レクチャー@
リオ五輪マラソン選考の方針が明らかに
前年世界選手権入賞&日本人トップ選手は即時内定
それ以外は国内選考3レース“9人”の中での“選考”に
“9人”内では陸連設定記録突破者が優先
設定記録は2時間06分30秒と2時間22分30秒とハイレベル
枠が埋まらない場合は陸連判断
陸連がリオ五輪に向けたマラソン選考方針をメディアへの“記者レクチャー”という形で公開した。今後細部を煮詰めて、最終的な選考規定を策定する。
現時点の選考規定は下記の通り(原文のまま掲載)。
1.選考方法
下記の優先順位で、リオデジャネイロオリンピックマラソン代表選手を選考する。
(1)第15回世界陸上競技選手権大会(2015/北京)男女マラソンの8位入賞者で日本人最上位選手
(2)「オリンピック選考競技会」で日本人3位以内の競技者
1)オリンピック選考競技会
【男子】
@第69回福岡国際マラソン選手権大会(2015年)
A東京マラソン2016(2016年)
B第71回びわ湖毎日マラソン大会(2016年)
【女子】
@第7回横浜国際女子マラソン大会(2015年)
A第35回大阪国際女子マラソン大会(2016年)
B名古屋ウィメンズマラソン2016(2016年)
2.リオデジャネイロオリンピック代表選手選考の考え方
(1)リオデジャネイロオリンピック同様に暑い環境が予想される北京世界選手権で好成績を収めた競技者を代表選手として早期に内定し、オリンピックに向けて準備を進める。
(2)リオデジャネイロオリンピックに向けて日本陸連が目指す水準の日本陸連設定記録(男子:2時間06分30秒、女子:2時間22分30秒)に到達した競技者、又はリオデジャネイロの環境を考慮し、強化としてある一定条件を満たした競技者の中から適性のある競技者を強化委員会の専門的観点から判断し選考する。
3.追記
省略
(1)選考の優先順位
1)日本陸連設定記録による選考
2)リオデジャネイロの気象条件、コース特性、予想されるレース展開などを考慮しながら、下記の検討項目からの科学的データを背景とした総合的な検討による選考
(2)選考における検討項目
1)レースにおいて
@気象条件への適性
Aコースへの対応能力
Bペース変化への対応能力
C北海道マラソンの内容(リオデジャネイロの8月の平均気温26度を勘案して)
2)ナショナルチーム合宿において
@気象条件への適性
Aトレーニングにおける安定度
B起伏への対応能力
リオ五輪選考方針陸連レクチャーA
アウトラインは3段階の選考
従来選考方法との違いは?
今回公表された方針を簡略に説明すると以下のようになる。
【1】世界選手権で入賞した最上位選手が一番に内定する。
【2】次には、陸連設定記録を突破した選手が国内選考会で日本人3位以内に入れば代表に内定する。3人を超える人数にならなければ、選考レースの順位は問われない。
【3】上記2つの選考で3枠が埋まらなかった場合には、選考レースの結果とナショナルチーム合宿の練習内容、さらには医科学データなどを総合的に判断して選ぶ。
以前の選考方法との相違点で気づいたものを挙げておく。
<1>世界選手権での内定条件がメダルから入賞に引き下げられた。ロンドン五輪選考でいえば、テグ世界選手権で入賞した堀端宏行(旭化成)と赤羽有紀子(ホクレン)が該当する。
<2>設定記録をクリアすれば選考される可能性が大きくなる。現実問題、設定記録はかなり難しいレベルだが(1国3人カウントで過去4年間の世界リスト7位平均)、仮に突破すれば、国内選考レースで3位以内に入ればOKとなるので、突破時点で代表に大きく近づくことになる。
アテネ五輪時の高岡寿成(カネボウ)が前年に2時間06分16秒を出しながら福岡で日本人3位と敗れて代表に入れなかったが、この高岡のケースが該当する。
<3>設定記録が有効となるのは、モスクワ世界選手権では選考レースに限られていたが、今回は実質的にどの大会で出してもOKになった(正確には国際陸連が参加標準記録として承認する大会。1年間に200レース前後あるとのこと)。
モスクワ世界選手権選考では、選考レースのタイムが悪いという理由で落ちた選手がいたが、今後は持ちタイムがあれば選考レースのタイムは問われなくなる。陸連設定記録の有効期間は2014年4月1日から2016年3月の名古屋ウィメンズマラソンまで。
<4>【1】【2】に該当しなかった場合は、陸連強化委員会の“選考”が優先される。“選考”における検討項目は上に記した通り。選考レースの順位やタイムが評価される可能性もあるが、ナショナルチーム合宿の練習が評価される可能性も、医科学データが評価される場合もある。総合的に判断されて“選考”される。
リオ五輪選考方針陸連レクチャーBを書くか、どうするか検討中
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