2013/12/17 アスレティック・アワード2013
アスリート・オブ・ザ・イヤーにモスクワ世界陸上女子マラソン銅メダルの福士
感動を呼んだ受賞スピーチを完全掲載
「陸上はハングリーさがないとよく言われますが、恵まれた環境で大いに頑張ることができるのは強みだと感じています」
「私も7年後は輝いていると思う」


福士加代子受賞スピーチ
「ワコール陸上部の福士加代子です。本日はこのような栄えある賞をいただき、ホントに嬉しく思います。ありがとうございます。本当になんと言ったらいいのか、入社してからのことをずっと考えていたのですが、まさか12年も13年も走るとは思っていなかったし、まさかアスリート・オブ・ザ・イヤーという一番の賞をいただけるようになるとは思いもしませんでした。
 ここまでやれるのは先ほど木崎(良子・ダイハツ)さんも言ったように、周りの環境があったからです。私たちはプロではありませんが、実業団という会社のバックアップがあり、プロでもアマでもなく、特別枠で頑張らせていただいていて、すごく恵まれていると感じています。
 そして陸上は、陸連があるくらいに昔から歴史があり、世界から愛されている競技だと思います。色々なスポーツ界に知り合いがいますが、連盟がつく競技は恵まれていると思います。オリンピックにない競技などでは“そういう環境でやっているの?”というくらいハングリーな部分があります。
 陸上はハングリーさがないとよく言われますが、恵まれた環境で大いに頑張ることができるのは強みだと、自分のなかで強さだと感じています。そういうことに支えられた大きな力があるから、今回のメダルとか、そういうところまで続けられたと思います。
 日本陸連のサポートは大事だと、改めて感じたわけです。若い選手も出てきていますが、代々伝わる諸先輩のお力がすごく大事だと思います。これからも、教えをよろしくお願いします。
 まだ終わりじゃないですよ(笑)。もう少し話したいことがありまして。
 2020年東京オリンピックが決まりまして、7年後は年齢的に言ったら若くないかもしれませんが、“若さは年齢ではない”という言葉があるように、目の輝きだったり、その人の行動力だったり、意思力が若さだと思います。桐生君とか若いですが、(年齢的には若くない選手も)これからも向上心を持って、どんどん目の輝きを大きくして、若さと向上心を持って活躍していければと思います。
 私も7年後は輝いていると思うので、(会場からの拍手に)おー、拍手。2020年にいるかもしれないし、いないかもしれませんが、そういうのはわかりません、未知なるものです。栄えある賞をいただきこれからも、日々向上心を持って、努力を続けていこうかな、と思っています。
 30代でもまだやっていらっしゃる先輩方もいます。そこに室伏(広治・ミズノ)さんもいらっしゃいますが、そこに追いつかないと、追い越さないと室伏さんもやめられないと思います(笑)。どんどん下が上を追い抜いて、***同士のライバルとかも切磋琢磨して、陸上界を盛り上げていきたい。
 日本選手権が世界陸上みたいに観客がいっぱいになるよう、(見る者を)ワクワクドキドキさせられる選手に私もなりたいし、ここにいる選手たちもなれると思います。私の背中を見つつ、抜かしつつ、私もあなたたちの背中を見つつ、どんどん抜いて行きたいと思うので、これからも先輩方のご支援をよろしくお願いします」

受賞者は下記の通り
■アスリート・オブ・ザ・イヤー
福士加代子(ワコール)
■優秀選手賞
木ア良子(ダイハツ)
新谷仁美(ユニバーサルエンターテインメント)
山本聖途(中京大)
■新人賞
桐生祥秀(洛南高)/杉浦はる香(浜松市立高)※東京運動記者クラブ選出
西塔拓己(東洋大)※日本陸連選出
■特別賞
桐生祥秀(洛南高)


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