2012/4/16 強化委員会記者懇親会
女子マラソン代表3人がアメリカで合同合宿
末續は海外で今季第1戦
ジュニア男子4×100 mRは川崎で38秒台を
強化委員会記者懇親会が16日、NTCで行われた。
記者会見では各部長から今季の目標や展望が語られた。そのなかで、アメリカで合宿中の武冨豊女子マラソン部長の代わりに、河野匡副委員長から女子マラソン五輪代表3人の合同合宿プランが明かされた。
「6月中旬から7月初めに、代表3人による合同合宿をアメリカで行います。3月の研修会のときに、メダルを狙うにはチーム・ジャパンで戦うのがいい、という話になりました。場所はフラッグスタッッフ(アメリカ・アリゾナ州)になります。ポイント練習を3回くらい一緒に行い現状を把握して、7月からの流れを立てるのに役立てるのが狙いです。自分がどの位置にいるかを確認することで、自分たちが戦うモチベーションを上げようということです。(チームで戦うことは)マラソンは個人種目なので実際にスタートしてからは難しいと思いますが、一緒にやることでメダルを取ろうという意識を高めたい」
末續慎吾(ミズノ)については、春季グランプリへの出場に関する質問がされ、高野進強化委員長が次のように答えた。
「本人ともオリンピックを狙う意思は確認しています。初戦は海外で出場する予定です。あとは日本選手権に出る資格を得られた段階で、挑戦することになります」
初戦でそれなりの走りができた場合、春季グランプリに特例で出場する可能性はないのだろうか。昨年の記録がないため申し込み期限には間に合わなかった。陸連の強化指定選手も外れているので、陸連推薦という形もとれないという。
だが、世界選手権200 mのメダリストである(2003年)。4年前の北京五輪では4×100 mRの銅メダルメンバーの一員となった。末續が出場すれば大会は盛り上がるし、末續の北京五輪以後の思いを聞きたいファンも多いはずだ。織田記念や静岡国際なら記録も狙いやすい。
そこは陸連も考慮している。
「織田記念の頃はまだ、海外にいるのではないかと思いますが、急きょ出たいと申し出があれば検討します。日本選手権ではなかなかそうできませんが、それ相応の実績のある選手が記録を出したら、春季グランプリなら(特例を)考えたい」
その他では、河野副委員長から福士加代子(ワコール)と杉原加代(デンソー)が、予定していたカージナル招待への出場をとりやめたことが報告された。永里初男子長距離部長からは、カージナル招待の3000mSCに松本葵(大塚製薬)と篠藤淳(山陽特殊製鋼)の出場が明らかにされた。男子1万mは既報のとおり佐藤悠基(日清食品グループ)、竹澤健介(エスビー食品)、松岡佑起(大塚製薬)、宇賀地強(コニカミノルタ)らが出場する。
原田康弘副委員長(ジュニア部長)からは、ジュニア男子短距離が充実していることが報告された。静岡国際とゴールデングランプリ川崎へのジュニア4×100
mRチームの出場も公表。「静岡ではジュニアのチームと高校生だけのチームと2つ出場し、川崎ではジュニアのベストメンバーで臨みます。目標は38秒台。ジュニア記録をつくるつもりで出場します。その力は十分あると思っています」
ロンドン五輪本番の目標は「最終的には日本選手権が終わり、そこでの出来を見てから」(高野委員長)となるが、現時点では男子ハンマー投と女子マラソンがメダルの期待種目。女子マラソンは「メダルと簡単に言えなくなっている」という現状を認めつつも、「なんとか国民の皆さんにに喜んでいただきたい」と期待を込めた。
入賞を期待しているのは男子やり投と4×100 mR、男子マラソン、競歩、「厳しいが冷静沈着に大胆なレースができたら」トラックの長距離、男子棒高跳、男女の走幅跳で、「その中から5、6種目を目指したい」と高野委員長は目標を語った。
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