2011/12/16 嶋原引退表明会見
嶋原が引退を表明。ラストランは大阪国際女子
「基本的に心も体も、いつもゆとりのある状態をつくっていたように思います」

 12月16日、嶋原清子(セカンドウィンドAC)が来年1月29日の大阪国際女子マラソンを最後に、現役を引退することを表明した。場所はセカンドウィンドビル6階会議室。昨年5月には佐久長聖高・高見澤勝コーチ(当時。現監督)との婚約を発表した場所でもある。
 最初に嶋原から、引退を決意した理由や経緯が報告された。その内容はセカンドウィンドACブログに掲載されているのでここでは省略するが、あくまでも出産が理由で、故障が多くなったり精神的な疲労、年齢的な衰えが理由ではないことを強調していた。実際、嶋原は大きな故障がない選手である。
 嶋原の報告があった後に記者たちとの質疑応答となった。その一問一答は以下の通り。

Q.最後のレースに大阪国際女子マラソンを選んだ理由は?
嶋原 資生堂時代になりますが、6年前に初めて大阪国際女子に出場して(3位・2時間26分47秒)、その結果でアジア大会(ドーハ)に進むことができました。そのアジア大会の結果で世界陸上に進めました。大変思い入れのある大会ですし、世界陸上も大阪で行われました(6位入賞)。そして今年4月にセカンドウィンドの大阪支部が立ち上がりました。そういうこともあって大阪に決めさせていただきました。あとはレーススケジュールでも、北海道マラソン(8月)、大阪マラソン(10月)とレースを積んできましたが、その流れだと3月の名古屋ウィメンズマラソンでは私にとって期間があるかなと思いました。良いリズムで、いつものようにタイトな流れでいくと大阪国際女子になります。それで選ばせていただきました。

Q.思い入れのある大会、印象深いレースは?
嶋原 私はかなりマラソンの本数を踏んでいるので(下の表参照)、数々のレースに色々な思い出があります。世界大会としては大阪の世界陸上になりますが、レースの場面場面が印象に残ることが多いんです。前々回のドーハ・アジア大会では小幡佳代子さんと走らせていただき、ずっと並走したことがとても印象に残っています。世界陸上大阪大会は30km過ぎでも非常に楽でした。これが“セカンドウィンド”とかランニングハイというものか、と思いながら走りました。その域に達したのかな、ということで印象に残っています。そして前回の広州アジア大会では、チームメイトの加納由理(当時セカンドウィンドAC、現資生堂)と出場できました。1つ1つ、特別な思い出として感じています。

Q.大島めぐみ選手がロンドン五輪を目指していますが、大島選手のように出産後に復帰される予定は?
嶋原 またこうして、(日本代表などを)狙えるところに達してきたら、タイミングもあると思いますけど、それを目標にやって行きたいと思います。

Q.出身の山口へのメッセージをお願いします。
嶋原 故郷のランニング教化に努めていきたい気持ちはあります。今後、何かしらの活動を山口で行なっていきたいですね。ありがたいことにセカンドウィンドの会員さんも山口には多くいらっしゃいます。陸上の底辺を作れるよう、今後考えていきたいと思います。

Q.競技生活、あるいはマラソン歴において、「これを貫き通した」というものを、考え方で1つ、トレーニング法で1つ挙げていただきたいのですが?
嶋原 高校、大学とそのときどきの恩師にすごくよくしてもらってきましたが、どちらかというと強豪校ではなかったので、言葉にすると“ゆるい練習”が多かったように思います。伸びしろがかなりある状態で送り出してもらっていた気がします。資生堂に入ってからはほとんど川越さんに見ていただいて来ましたが、考え方でも他のチームや人とちょっと違うことが多かったと思います。何かと言われると困りますが…。トレーニング方法も川越監督の考え方1本でやってきました。川越さん一途ですね。基本的に心も体も、いつもゆとりのある状態をつくっていたように思います。追い込み方が足りないのではないか、と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そのように育てていただきました。

Q.もしも大阪国際女子マラソンで自己新が出てもやめますか?
嶋原 はい、やめます。
Q.オリンピック代表になるかもしれない成績でも?
嶋原 この2日間、この会見を行うということで、その点を考えることが多かったのですが、オリンピックの選考に上がることができたら、家族とスタッフとミーティングをして、前向きに考えていきたいと思います。

Q.ご主人の高見澤勝先生(佐久長聖高監督)は、なんとおっしゃっていますか?
嶋原 あまり彼は優勝しなさいとか言わないのですが、今回に限っては、最後のレースだからカッコ良く決めて、優勝するようにと言ってくれました。
Q.嶋原さんはなんと応えたのですか?
嶋原 そのとき主人に断言はしませんでしたが、優勝したらたくさん喜んでくれる人がいるので、優勝したいと内心思っています。

嶋原清子のマラソン全成績
回数 月日 大会 成績 記 録
1 1997 3.02 学生 14 2.58.39.
2 2003 2.11 勝田 1 2.28.17.
3 2003 11.16 東京国際女子 3 2.31.10.
4 2004 11.21 東京国際女子 2 2.26.43.
5 2005 8.28 北海道 2 2.26.14.
6 2006 1.29 大阪国際女子 3 2.26.47.
7 2006 4.17 ボストン 5 2.26.52.
8 2006 12.09 アジア大会 2 2.30.34.
9 2007 4.22 ロンドン dnf dnf
10 2007 9.02 世界選手権 6 2.31.40.
11 2007 11.25 上海国際 2 2.35.41.
12 2008 3.09 名古屋国際女子 11 2.30.30.
13 2008 10.12 シカゴ 3 2.30.19.
14 2008 12.14 ホノルル 1 2.32.36.
15 2009 3.22 東京 6 2.31.57.
16 2009 8.30 北海道 1 2.25.10.
17 2009 11.15 横浜国際女子 2 2.28.51.
18 2009 12.13 ホノルル 2 2.29.53.
19 2010 4.18 長野 4 2.34.46.
20 2010 11.27 アジア大会 5 2.32.11.
21 2011 2.27 東京 16 2.42.19.
22 2011 8.29 北海道 2 2.34.26.
23 2011 10.30 大阪 2 2.33.36.


寺田的陸上競技WEBトップ