2009/1/10 井村公開練習
練習後のコメントを整理して紹介
「流れのある動きができてこそ、筋力などが生かされる」
「新しい生活の全てが無駄になっていない」
「どんな大会でも自分のスタイルで跳ぶことで結果もついてくる」
●今年の練習の特徴
「毎年、筋量を増やして土台を大きくしようとやってきました。去年のシーズン中もその方針に沿ってやってきましたが、流れのある動きがすごく大事なんだと感じました。結局、流れのある動きができてこそ、筋力などが生かされるのだと思います。最初に土台を大きくして、動きがぎこちなかったのが去年です。この冬の間は、動きの流れを意識したトレーニングをやってみたいと思っています」
「ウエイトはあまり重い重量ではやっていません。バウンディングやホッピングなど、動きのある補強的なメニューが中心ですね。あとは、イメージトレーニングをすごくするようになりました。午後の練習のあと夕食までに少し時間があります。その間に自分の映像を見たりして、毎日欠かさずにやっています」
「陸連の合宿が月に1回のペースで行われます。12月は研修会が中心で練習がなかったのですが、1月からどんなふうにやっていくのか楽しみにしています。引退された森長(正樹・男子走幅跳日本記録保持者)さんが跳躍ブロックのコーチになったので、12月のときにも走幅跳グループみんなで話を聞きました。今後の合宿でも色々と吸収させていただきたいと思っています」
●生活スタイル
「結婚して環境が変わって、最初は“はりきっている自分”がいました。主婦になって食事や生活面など、なんにでも張り切ると疲れやすくなります。『最初は誰でも張り切るけど、ほどほどにした方がいいよ』というアドバイスをもらっていたんですが、その意味が最近になってわかりました。今は、ご飯を作るときはご飯を、練習するときは練習すると、区切りをつけてやっています。1時間単位で予定表を作っているくらいです。良い意味でメリハリになっていると思います」
「1人暮らしの頃は自由に使える時間が多かったのですが、今は旦那がいて、自分の練習があって、という生活です。福島にいた頃は早くても7時半起床でしたが、今は6時半に起きてご飯を作ってゴミを出して、“行ってらっしゃい”をして午前練習をして、お昼を食べて午後練習をして。夜も旦那とジムに通っています。それら全てが無駄になっていないと考えています。ずっと3部練習だと疲れていってしまいますから、2部練にしたり1部練にしたり、天気や自分の状態を見て判断しています」
●2009年の目標
「去年は初めて1人でやることを経験しました。自分1人でもできるだろうという思いがありましたが、人からどう見られるかを気にしすぎた自分もいました。オリンピックはぎりぎりで決めることができましたが…。オリンピック後は何も考えずに跳んでいました。今は結婚して少し気持ちの余裕ができました。2008年を振り返ってみると、地に足がついていなかったのかな、と思います。振り回されていたなかで競技をやっていたような気がします。気持ちが色んなところに影響していくんだな、と思いました」
「1人でやっていくのは勇気の要ることです。不安な要素も多くなりますが、自分の経験したことを生かし、陸連合宿で先輩たちから教わることで、自分のなかでこれだというものを持ってやっていきたいと思います。人からなんと思われようと、過程をしっかりと考えてやっていけば、結果は出るんじゃないかとと思っています。でも、それはいきなり日本記録を出すという意味ではありません。着実に、アベレージとして6m60〜70を跳べるスタイルを身につけて、どんな場所に行っても自分のスタイルを崩さないようにしたい。肝っ玉のすわった選手になりたいと思っているんです」
「昨年はシーズン前半が6m50とかで、追い込まれて必死になって(南部記念で)6m70を跳びました。オリンピックはすごく頑張ったのに6m40で、五輪後は練習をしないでも6m40を跳ぶことができました。どういう気持ちで1年間をやってきたのか、振り返ることでわかることもあります。今年はどんな大会でも、日本選手権でも世界選手権でも、自分の跳躍スタイルで跳べば、結果はついてくると信じてやります。難しいことだとは思いますが、自分のスタイル、技術で跳べれば、力が上がってくると思っています」
寺田的陸上競技WEBトップ
|