2008/4/11 陸連強化委員会記者懇談会
春季グランプリ関係で目立った情報は?
3000m
の3回実施など、女子中・長距離に動き

 陸連強化担当者たちと記者たちとの懇談会(前半が会見、後半が立食懇談会)が、11日午後に岸記念体育会館で行われた。合わせて、春季グランプリ(和歌山・兵庫・織田記念・静岡)のタイムテーブルと出場予定選手も発表された。
 実施種目に明確な法則性があるわけではないが、原則、国際グランプリ大阪も含めて1種目2回という傾向が大きくなっていると感じられる。選手層が厚かったり、大阪GPに少人数しか出られない種目については、3回行われるケースもある。

 種目の特徴としてまず目につくのは、女子の3000mが和歌山、兵庫、静岡と3回も行われること。これは、女子長距離の永山忠幸新部長の発案。また、女子長距離ではあまり行われていなかった陸連合宿も、3月から宮崎や中国・昆明で行われている。
「ナショナルチームに預けてもらって、意識から変えていきたい。トラックの長距離は96年のアトランタ五輪を最後に入賞から遠ざかっています。春季グランプリに3000mを入れて、3000mの8分台と5000mの14分台を、2人、3人と増やしていきたい。ただ、サーキットは和歌山からありますが、ピーキングはずれないようにしてもらいたいと、指導者の方たちにお願いしています。あくまでも北京が目標です。1万mは男子と同様6月1日の記録会(袋井)で、4〜5人は狙って欲しい」
 中距離の平田部長によれば、吉川美香(パナソニック)は今季、5000mを中心にするという。4月5日に5000mでA標準を突破した小林祐梨子(豊田自動織機)は、1500mでの標準記録突破を目指して内外のレースに出場するが、日本選手権の種目はその結果によって決めるという。
 兵庫リレーカーニバルの3000mにはその2人に加えて、日本記録保持者の福士加代子(ワコール)もエントリー。大阪国際女子マラソン後の初レースとなるが、6月1日の1万m記録会でA標準を破るのが最優先ということで、出場は流動的。小林は和歌山の3000mと兵庫の1500mにもエントリーしている。
 3人の対決が兵庫で実現するかどうかはわからないが、女子中・長距離に動きが出てきているのは確かだ。


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