2001/9/15 スーパー陸上
学生記録更新の内藤真人コメント
13秒62
『外国選手のリズムの取り方を、ユニバーシアードの決勝でつかむことができたんです』
男子110 mHは今スーパー陸上の“成果があった種目”ナンバーワンだろう。
内藤真人(法大)があそこまで、世界の強豪に食い下るとは予想以上だった。シーズン前半は前半がそれほど得意ではなかったが、今回のレースは前半から世界記録保持者のコリン・ジャクソン(英)、13秒37の陳雁浩(中国)と最後まで接戦を展開し、ジャクソンに0.01秒差と肉薄、陳には競り勝ったのだ。
手元の時計で13秒56(100分の1秒単位の手動)だったので、記録が出ているんじゃないかと思い、すぐに話を聞きに行った。実際は13秒62で、自己の学生記録13秒65を0.03びょう更新していた。だが、今回のスーパー陸上は何故か記録の発表が遅く、仕方がないので記録が発表される前にコメントを聞いたのが、以下の内容である。
「北京は口惜しくて、その日は泣いてしまいましたが(決勝で隣のレーンの選手と接触してコースアウト)、スーパーに合わせようと2日後から練習しました。モチベーションを崩さないようにしました。
世界選手権、ユニバーシアードと世界の舞台では、何か違っていました。僕らと外人の違いはどこだろうって考えて、(同じ3歩なのに)なんで離れていくんだろうって考えて。ハードル上の脚の振り下ろしも違うし。
実は北京の決勝でつかんだものがあって、それを練習やレースで試したかったんです。それは外国選手のリズムの取り方で、決勝になると本気で来るので違うんです。ウォーミングアップでも違って、中国選手は『バカバカッ、バカバカッ』って口に出して、リズムをとっているんです。それを見ていて、こうやってやるのかと、参考になりました。それでインターバルのリズムが、練習でも上げることができました。
僕は口に出すこともありますが、頭の中でやっています。ハードリング云々よりも、勢い、リズムで跳んでいくんです。それで自分に勢いがついた感じなんです。
北京の決勝でもしも転ばなければ、もっといいタイムが出ていたと思います。今日も、走れているなと思ったら、2〜3台目で崩れてしまいました。でも、その後、持ち直すことができました。完璧なレースができれば、もうちょっと記録が出ると思います」