日本選手権1日目
予選から


女子100 mHの金沢欠場
どうなる世界選手権代表?
 一番のニュースは、女子100 mHで6連勝中の金沢イボンヌの連勝が途切れたことだ。本人は、次のようにコメントした。
「1週間前の練習中に右ヒザの内側を痛めた。それからハードリング練習していなくて、今日、トライしたけど、すごく痛かった。スプリンティングだけなら大丈夫なんだけど。6連覇で止まってしまったのが、すごく悲しい。(最終日の)リレーはサブだから、たぶん走らないと思う」
 金沢は昨年13秒00と、A標準の13秒05を突破したばかりでなく、シドニー五輪では準決勝まで進出している。B標準の13秒32を突破した選手がいない現状では、世界で戦える選手が外にいないのは事実だ。だが、陸連は3月に選考基準を発表した際、「日本選手権を欠場するようなケガのある選手は、世界選手権本番はどうか」と、日本選手権重視、欠場する選手のコンディションに疑問を投げかけていた。
 その点について、桜井専務理事は今日、「欠場者については代表入りの可能性がないと、理事会で決定した規定には表現してはいない。ケガの回復が見込まれる状況かどうか。8月に戦えるかどうかを、選考メンバーで判断していく。ダメという意見が出れば、入らないかもしれない。理事会の承認事項として項目に入っていれば別だが、そうでなければ終わってから話し合いで決めることになる」と言い、金沢の代表入りの可能性は残った。

好調、福島勢
100 mHでは1〜3位独占の可能性も
 その100 mHでは予選1組の茂木智子(秋田ゼロックス)が13秒46(−1.0)と予選最高タイムをマーク。昨年13秒38の学生新をマークした選手で、明日の決勝ではB標準突破の可能性もある。A標準突破者が日本選手権を欠場し、日本選手権優勝者がB標準を突破して優勝したら世界選手権代表はどうなるのか。全ては終わってから判断される。
 予選2番目のタイムは同じ1組2位の池田久美子(福島大)で13秒58、3番目のタイムは2組1位の藤田あゆみ(穴吹工務店)で13秒67(−0.6)。茂木は福島大OBで藤田は福島の清陵情報高出身。福島県関係選手が上位を独占する可能性が出てきた。

女子100 m、福島からまたニューフェイス
 福島関係者では、女子100 m3組1位の松本真理子(福島大TC)が、スタンドを驚かせた。11秒79と大幅な自己新記録で、11秒59の記録を持つ樫原由香(宮城県体協)を寄せ付けなかった。今年11月で26歳になる石川中(石川町)の先生で、福島大OB。大学1年時に11秒94、2年時に11秒95、3年時に11秒94をマークしたが、97年以降は12秒台の選手。昨年の日本選手権で決勝に残り、再上昇の兆しはあった。
 女子100 mは2組をトップで通過した坂上香織(ミキハウス)が好調。1組では二瓶秀子(福島大院)が新井初佳(ピップフジモト)を抑えた。この種目でも福島勢2人が、上位に来るかもしれない。

男子1500m、V候補小林史が薄氷の予選通過
 優勝候補筆頭の小林史和(NTN)が、予選2組で3分47秒29の7位。「2組4着+4」のプラス3番目でなんとか決勝に進んだ。

朝原、練習は順調
 東アジア大会の4×100 mRを欠場(こちらに記事)した朝原宣治(大阪ガス)だが、その後の練習は順調との情報が入った。