2001/6/8 日本選手権第1日
女子やり投、三宅が自身2度目の60m突破で一般種目世界選手権代表内定第1号に
競技後の一問一答
「(水戸は)まぐれじゃありませんでしたね。自分でも、ちゃんとしたところで肩をはめられるようになりました」
Q.1投目に60mが出ましたが、どんな投てきでした?
三宅 1本目に感じよくいったので、そこで狙いすぎてしまいました。頭が突っ込んじゃうんです。それがかなり尾を引いて、ズルズルいってしまいました。助走がずっと合わなかったですね。狙うとスピードが上がってしまい、小刻みに合わせる感じになってしまいました。
Q.(日本新を出した)水戸と比べて、感触はどうでしたか。
三宅 水戸ほどの感触はありませんでしたが、50m後半はいったと思いました。(着地を見て)ラインを超えたのはわかりました。1本目でしたから、そんなにガツーンといったわけではないんですが、思いっきりいきました。
Q.3位以内で代表に自動的に決まることは知っていた?
三宅 ええ、知ってはいましたが、不安というか……。
Q.試合前の目標は?
三宅 50m後半、57、8、9あたりを狙って、1本引っかかればという気持ちでした。
Q.水戸はまぐれでなかった?
三宅 まぐれじゃなかったですね。自分でも、ちゃんとしたところで肩をはめられるようになりました。あとは、ちょっとの体調の狂いで違ってきますが、50m後半はコンスタントに投げられるようになったと思います。
Q.60mやA標準(60m30)を目標としないのは、そのくらいの気持ちの方がいい投げができるから?
三宅 そうですね。60mというと硬くなって、力みが出ると思うので。
Q.60という数字はまだ、大きな存在?
三宅 そうですね。でも、今日1本投げられたので、徐々に近くはなってきています。
Q.もうワンランク上げるためには何を?
三宅 今のところ、体力面です。肩をずっと痛めていたので、肩の周りの筋力アップをして、それができれば、それに合った技術もできてくると思うんです。まずは筋力アップです。
Q.世界選手権の目標は? それまでの2カ月間でどういう試合を?
三宅 とりあえずは筋力アップしないと、今日みたいにバラつきが出てしまいます。合宿などで溝口(和洋)さんに教えてもらって、上のレベルを目指せるようにしたい。世界選手権本番は、初めてですし、思いっきりいくだけです。
Q.溝口さんのアドバイスはなんでしたか?
三宅 1投目からの“ムチャ投げ”の解禁でした。これまで1投目は、置きにいっていた投てきでしたが、形ができてきたので、思いっきりいっていいと。
Q.水戸で日本新を出したことによって、変わったことや、プレッシャーはなかった?
三宅 プレッシャーはなかったですね。去年まではトレーニングをしても、マイナスばかりでした。やればやるほど、筋肉が細くなっていくみたいで。それが今は、体を使えている実感があり、楽しかったというか、充実していました。
Q.昨年と技術を変えた?
三宅 技術を変えたつもりはないんです。痛みがなくなって、肩をはめられるようになったことが大きいと思います。
Q.過去、1投目の記録がその試合のベストになったことは?
三宅 1投目の記録が悪くても、そのままその試合の最高になったことは、あるかもしれませんが、よく覚えていません。3、4投目に修正できることも、よくあります。1回目から60m行くのなんて、珍しいですからね。
今日は、2投目から助走スピードをアップさせたのが逆効果になってしまいました。刻んでクロスに入らないといけなくなってしまって。4投目でまた、スピードを落としたんです。
Q.世界で戦うことを考えたら、前半で記録を出すことも重要になるのでは?
三宅 そうですね。日本の試合なら(ベスト8に残ることを前提に)6本の流れを考えてやれますが、世界だったらそれを凝縮して、3本の中でやらないといけませんから。