2001国際千葉駅伝
日本選手プロフィール・女子

★岡本治子(ノーリツ)
1974年8月19日生まれ。155cm、40kg。兵庫県須磨女高出身。
 今年8月のエドモントン世界選手権に2種目で出場。1万mでは入賞こそ逃したものの9位、5000mは予選落ちだったが15分23秒93の自己新と健闘した。その最終選考会だった6月の日本選手権では、史上初の5000m&1万mの2冠をともに自己新で達成するなど、2001年は絶好調。長距離の強豪・須磨女高出身で、世界選手権マラソン9位の松尾和美とは中学・高校時代からの同級生。しかし、高校までは短距離やハードルが専門。長谷川重夫先生は長距離向きと判断し、800 mの試合にも出場させていたが、これからは本格的に長距離を、とノーリツに送り出した。距離と記録を徐々に伸ばしてきたが、昨年末時点では1万mのベスト記録は32分30秒14。だが、っこの国際千葉駅伝3区で区間賞の走りを見せた。

★小崎まり(ノーリツ)
1975年7月16日生まれ。163cm、46kg。京都府宇治高→大阪短大出身。
 日本選手権1万mで岡本にラストでかわされたものの、自己新記録で2位となり世界選手権1万m代表に(本番では19位)。高校は昨年の全国高校女子駅伝に優勝するなど、名門の宇治高(現立命館宇治高)。しかし、1年で全国高校女子駅伝に出場したものの、2・3年時はメンバー入りできなかった。大阪短大を経てノーリツに入社。岡本よりも学年は1つ、入社は3年あとだったが、頭角を現したのは岡本よりも早かった。98年には5000mで15分20秒台、99年には1万mで31分台に突入した。小崎の力を反映していたのがこの国際千葉駅伝で、98年から3年連続で区間賞を獲得している。

★渋井陽子(三井住友海上)
1979年3月14日生まれ。164cm、49kg。栃木県那須拓陽高出身。
 今年1月の大阪国際女子マラソンで初マラソン世界最高の2時間23分11秒で優勝。世界選手権では4位。元々、トラック・駅伝でスピードを発揮していた選手。入社後2年間はパッとしなかったが、3年目の12月から行なった中国・昆明での高地トレーニングを、同僚の土佐礼子と敢行したことが飛躍の契機となった。帰国直後、2000年1月の全国女子駅伝の9区10kmを皮切りに、駅伝ではチームも個人区間でも連戦連勝。10kmなら31分前後はいつでも出せるという感じだった。世界選手権後の初レースとなった11月3日の東日本実業団対抗女子駅伝でも、31分15秒の区間賞の走りで、三井住友海上独走の足がかりを築いた。国際千葉駅伝は初出場。

★田中めぐみ(あさひ銀行)
1975年9月4日生まれ。160cm、43kg。埼玉県埼玉栄高出身。
 99年のセビリア世界選手権5000mで自己新記録で10位と健闘したのを筆頭に、98年に福岡アジア選手権とバンコク・アジア大会、さらには2000年シドニー五輪と5000mでは日本代表の常連。埼玉栄高時には全国高校総体(インターハイ)3000mを制し、入社4年目の97年に5000m15分30秒と1万m32分の壁を突破。田中は95〜97年まで全国高校駅伝3連覇、トラック&フィールドでも全国高校総体で12連勝の輝かしい実績を残している埼玉栄高出身者としては、初のオリンピック選手に成長した。全日本実業団駅伝、全国女子駅伝などでも区間賞の快走を見せている。国際千葉駅伝には2度出場し、97年は2区で区間2位、前回2000年はアンカーで区間賞の走りを見せている。

★福士加代子(ワコール)
1982年3月25日生まれ。161cm、45kg。青森県五所川原工高出身。
 6月の日本選手権5000mで岡本に次いで2位になるも、世界選手権A標準(15分22秒00)未突破のため代表にはなれなかった。しかし、その後、7月のヨーロッパ遠征で15分10秒23の日本歴代3位とA標準を大幅に上回って見せた。秋のトラックシーズンはスーパー陸上、全日本実業団、国体とことごとく優勝(日本人トップ)し、7月の5000mに続いて1万m、3000mでもジュニア日本記録を樹立する等絶好調。駅伝でもオール区間賞など快進撃が続いている。そんな福士だが、高校時代は全国的には無名の選手。インターハイや国体で決勝に残るのが精一杯だった。それが昨年のジュニア日本選手権3000mに優勝すると、日本選手権5000m3位、さらには世界ジュニア選手権5000mでも4位と、1年間で急成長を遂げ、国際千葉駅伝でも5区で区間賞の快走を見せた。

★岩本靖代(日本生命)
1976年9月8日生まれ。156cm、46kg。千葉県東葛高→中京大出身。
 今季、入社2年目で急成長を見せた選手。長距離関係者を驚かせたのが、9月末の全日本実業団1万mで2位(31分50秒97)に入ったときで、ベスト記録を33分台から一気に31分台に縮めたときだった。しかし、ブレイクの兆候はあった。4月のアジア・クロスカントリー選手権6000mで優勝し、7月の札幌ハーフマラソンでは5位となり、世界ハーフマラソン選手権の代表に選ばれていた。全日本実業団の1週間後の世界ハーフでは、1時間10分06秒で9位と健闘している。比較的長めの距離が強くなったのち、1万mで一気に記録を伸ばした選手だ。高校時代、インターハイ路線は千葉県大会止まり。大学では3年時に日本インカレ1万mで6位というのが全国大会での最高順位だった。今後は世界クロスカントリー選手権に出ることが目標という。その前に国際駅伝でスピードを確認したいところ。

★川島亜希子(東海銀行)
1977年8月5日生まれ。157cm、41kg。兵庫県須磨女高出身。
 大南博美・敬美、川島亜希子・真喜子、東海銀行の誇る双子姉妹カルテットの1人。高校時代はインターハイ12位、高校3000mリストでも全国6位(9分18秒97)、全国高校駅伝1区でも6位と、上位の常連ではあったが、優勝争いをする爆発力には欠けた。東海銀行入社後に各駅伝で力を見せ始め、98年の全日本実業団女子駅伝優勝時にはアンカーで区間新の快走。個人種目では大南姉妹が1万mやマラソンで活躍し始めたのに対し、川島姉妹は5000mを中心に力を見せ始めた。99年3月の世界室内選手権3000mでは、室内日本記録の9分01秒39で10位に。今季は7月のモントリオール遠征で15分22秒70の好タイムで2位となり、3年ぶりに自己記録を更新するなど好調。


国際千葉駅伝トップ
寺田的陸上競技WEB