しかし挫折も経験している。中学3年時に右足の拇指球を痛めてシーズンを棒に振り、冬期には手術に踏み切った。手術後半年間、本格的なトレーニングができなかったが、週に5日、練習日には必ずグラウンドに来て補強に励んだ。
「つまらなかったですよ、本当に。でも、みんなと会えるから、休もうとは思いませんでした。休憩の間におしゃべりをしたりするのが楽しかったんです」
練習中の久貝。メニューをコナしているときは真剣そのもの(写真上)。練習の合間には笑顔が絶えない(写真下)。昨年のインターハイ100mH2位の久貝のベスト記録以下の通り
100mH:13秒71=2011年高校1位
200m:24秒62=2011年高校10位
リハビリ中の思いは、久貝が阿見ACで練習を続ける理由の1つでもある。
「色んな年代の子が、色んな学校から集まってくる。いくつもの輪が広がる場所だから、練習が厳しくても楽しく続けられるんです。試合でも孤独を感じたことなんかありません」
個々の練習メニューは頑張って行うが、それ以外のシーンは、練習も試合もとことん楽しむ。それが久貝のスタンスのようだ。
スタッフたちは試合に臨む久貝を見て、"緊張"や"上がり"はほとんど感じ |
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