2002/8/18 スプリントチャレンジカップIN山梨
末續、6年ぶりの400 mで45秒99! 写真
100 m・200 m・400 m合計タイムでは先輩・伊東浩司に……
8月18日に行われたコニカ2002スプリントチャレンジカップIN山梨の男子400 mに、100 m日本歴代3位(10秒05)&200 m同2位(20秒26)の記録を持つ末續慎吾(東海大)が出場した。東海大の先輩でもある伊東浩司が、10秒00と20秒16の日本記録を出した98年10月&12月以降に400 mを走っていないので、この日の末續は“400 mに出場した過去最速の100 m選手”であり“400 mに出場した過去最速の200 m選手”だったわけである。
しかし、スピードにものを言わせたレースではなかった。バックストレートでは、1つ外側の奥迫政之(ミキハウス)との差を詰めてはいたが、あくまで“余裕を持ちながら”という走り(それは奥迫も同じだったかもしれないが)。第3コーナーから第4コーナーの間でトップに立ち、ホームストレートでも奥迫を寄せつけなかった。スピードの片鱗をどこかで見せるというよりも、“スピードがあるから持てる余裕”をレース全体で発揮した、という印象を持った。
優勝記録は45秒99。“学生になって初めて走った400 m最高記録”であることは確かだが、歴代順位では日本14位、学生11位と特筆ものというほどではない。しかし、伊東の短距離3種目の合計タイムを上回ったかもしれないと、100 m・200 m・400 mのタイムを合計してみた。
|
伊東浩司 |
末續慎吾 |
100 m |
10.00 |
10.05 |
200 m |
20.16 |
20.26 |
400 m |
46.11 |
45.99 |
合計 |
76.27 |
76.30 |
僅かに0.03秒及ばず、“短距離3種目合計タイム日本最高記録保持者”になり損ねた……と思われたが、上には上がいるもので、3種目合計で75秒92の記録保持者がいた。400 mの日本記録44秒78を持つ高野進氏で、他ならぬ末續のコーチでもある。たぶん、この3人が3種目合計タイムのトップ3と思われる(他には山内健次が考えられたが、3人ほどではなかった)。
|
高野 進 |
100 m |
10.41 |
200 m |
20.74 |
400 m |
44.78 |
合計 |
75.93 |
ちなみに、末續の45秒99は高野氏の45秒30に次ぐ東海大歴代2位記録(高野氏は文学部から体育学部に転部した関係で、学生期間が長かった。在籍4年目までの最高記録は45秒86)。
東海大の誇る3人のスプリンターが3種目合計タイムで上位を占めるわけだが、学生時代の記録で合計すれば、末續が断トツのトップである。
主な上位選手成績
<男子>
▼100 m(+1.4)
1)10.43 宮崎 久(東海大)
2)10.50 福長正彦(東学大ARC)
▼200 m(±0)
1)21.23 福長正彦(東学大ARC)
2)21.53 佐藤光浩(仙台大大学院)
3)22.07 谷川 聡(ミズノ)
▼400 m
1)45.99 末續慎吾(東海大)
2)46.86 奥迫政之(ミキハウス)
<女子>
▼100 m(+0.6)
1)11.71 新井初佳(ピップフジモト)
2)11.71 石田智子(長谷川体育施設)
3)11.77 坂上香織(ミキハウス)
4)12.15 木田真有(福島大)
5)12.17 吉田真希子(福島大TC)
6)12.50 池田久美子(福島大)
▼200m(+1.0)
1)24.20 新井初佳(ピップフジモト)
2)24.20 吉田真希子(福島大TC)
3)24.60 木田真有(福島大)
4)25.62 池田久美子(福島大)
▼400m
1)53.58 吉田真希子(福島大TC)
2)54.50 木田真有(福島大)
▼100 mH(+1.2)
1)13.96 池田久美子(福島大)
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