2002/4/15
ラドクリフと森千夏の意外な接点
女子砲丸投日本記録保持者・森千夏(国士大)とラドクリフに、意外な接点があることがわかった。ロンドン・マラソン翌日の15日、ラドクリフは共同会見、テレビインタビュー、その他諸々の“優勝者の義務”を果たした後、夫のゲイリー・ラフ氏とプレスルームで遅めの昼食をとった(なんと日本人記者3人と同じテーブル)。
昼食後には、隣のテーブルで待機していた英国陸上記者会(らしきグループ)のインタビュー。その間、夫のラフ氏はすることがないので、寺田が見せた陸上競技マガジン5月号をぱらぱらとめくっていた。ラフ氏は日本選手の情報もよく知っていて、1週間後のロッテルダム・マラソンに出る千葉真子が97年のアテネ世界選手権銅メダリストのことや、野口みずき(グローバリー)が名古屋国際女子マラソンで優勝したこと、野口が世界ハーフで活躍していることも知っていた。
午前中の写真取材の際に、「ケン中村を知っているか」と質問してきたので、おそらく中村氏(米国在住のATFS会員)が情報を提供しているのだろう(違っていたらすいません、中村さん)。ラフ氏自身は1500mに3分34秒76の記録を持つ中距離ランナーで、95年のイエテボリ世界選手権9位の選手である。
そのラフ氏の、陸マガのページをめくる手がとまった。森千夏(国士大)の記事が掲載されている30〜31ページだった。その数ページ前の野口みずきのページで止まったのは理解できるが、女子砲丸投選手のページで止まる理由がわからなかった。
「この記事は私が書いたんです」と寺田が言うとラフ氏は「この中国人を知っている」と、森を指導する隋新梅コーチの写真を指さします。「彼女はイギリスの大学に来ていた」と。
自信はなかったが、イギリスに留学していたのは黄志紅の方だった気がしたので、「中国には2人、1990年前後に世界的に活躍した砲丸投選手がいて、イギリスに留学したのはもう1人の選手だったように思う」と言って、ATFSの記録集兼選手名鑑を取り出した。
隋新梅のスペルはSui Xinmei、黄志紅はHuang Zhihong。「そうそう、フアンだった、フアン。彼女とは同じ大学だったんだ。よく自転車に乗っていた」
うかつにも大学名を聞くのを忘れてしまったが、黄志紅が留学したのは、確かラフボロ大ではなかったか。ということは、ラフ氏もラフボロ大(95年のATFS年鑑にラフ氏のプロフィールが出ているかと期待したが、出ていなかった)。ラドクリフもラフボロ大(これは事実)。あのセバスチャン・コー(800
m&1500m&1マイル元世界記録保持者)もラフボロ大だったと思う。まあ、森とのつながりは人違いだったわけだが、同じ中国人女子砲丸投選手ということで、まったく接点がないわけではない(かなり苦しいが)。
※もしも事実と違う点にお気づきの方はメールください。
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