2002/4/4
土佐がロンドンに出発
「“2位脱出”を狙います。それが……」


 4月4日、ロンドン・マラソン(14日)に出場する土佐礼子(三井住友海上)が鈴木秀夫監督とともに、JAL便で出発した。成田空港での記者団とのやりとりは、以下の通り(一部省略しています)。

Q.体調は?
土佐 いいです、たぶん。
Q.アキレス腱は大丈夫。
土佐 はい、治りました。
Q.世界選手権の練習に入る前(2001年2〜3月)にやったところ?
土佐 あのときとは違って、外反母趾の影響で出る痛みなんです。最近になって出るようになったんです。
Q.じゃあ、不安はなきにしもあらず?
土佐 そうですね。
Q.今回の練習はどうでした?
土佐 特に変わっていませんが、減ったかな…。詰まった練習がなくて、疲れた状態で距離走をやることがなかったですね。こんなんでいいのかな、と思えるくらい。
Q.距離走の間隔を開けたのでは?
土佐 どうなんですかね。よくわかりませんが。
Q.これまでのマラソンと、何か違う意気込みとかありますか。
土佐 “2位脱出”ですね。それが上になるか、下になるのかはわかりませんが。
Q.これまでずっと2位というのは気にしている?
土佐 そんなに気にしていませんが、周りが…。
Q.練習でも“2位脱出”を意識してやっている部分がある?
土佐 いつもと一緒、ですね。
Q.今までと比べて、距離走とか、スピード練習のタイムが上がった?
土佐 たぶん。実際、40km走とか東京(2000年)の前よりも上がっています。世界選手権のときはボルダーで、コースが違うので比べられませんが。
Q.選考会や、世界選手権というレースではないわけですが、気持ち的に違いがありますか。
土佐 気楽な感じです。メンバー的には、世界選手権よりも強いんじゃないかと思いますが。
Q.1人での海外遠征はどんな気持ち?
土佐 初めてですが、変な感じです。いつもシブ(渋井陽子)とかいるし、いないと静かだし。
Q.渋井さんとはメールでやりとりをする?
土佐 つながれば、やりたいと思います。
Q.渋井さんからは何か?
土佐 手紙をもらいました。
Q.どんな内容でしたか?
土佐 ナ・イ・ショ。
Q.1つでも何か。
土佐 終わったら遊んできな、と。オモロイ手紙でした。
Q.それを読んで土佐さんのやる気は?
土佐 出ました。

鈴木監督のコメント
「昨日の練習もよかったよ。短いやつ、2000mを2本やったんだけど、楽そうにいけた。無理すんなよー、って言ったんだけど6分21秒と6分18秒。今、1万mやったら32分を切るね。その前の20km走もよかった。前半がちょっと遅かったけど、70分23秒ですんなり行ってる。
 違和感があったのは左のアキレス腱の、外側の上。27日だったかな、走っていると硬くなってきて。でも、3日くらいでよくなって、帰国する31日の1万2000mのペース走は、4分10秒で入る予定が3分43秒で入って、最後は3分10秒にまで上げられた。
 ロンドンに決めたのは、やっぱり格が上だから。ロッテルダムとも違うし、パリとも明らかに違う。記録を狙うのならロッテルダムだろうけど、日本最高が狙えるわけじゃないから。ちょっとでも格上のレースがいいと思った。
 ラドクリフ(英)が出るから、ラビットもそれなりのハイペースになるでしょう。それに付いていくだけですが、土佐は条件が厳しくなるほど粘れる選手。ペースが上がったり、(全体がハイペースで疲れた方が)走りがよくなる。腰が落ちなくなった。
 ロンドンのコースは、まだ直接は見ていないが、2時間20分のペースで行ったら絶対に潰れます。早くても2時間23分台でしょう。いつも、その辺に落ち着いています。(土佐は)これまで2番しかないから、優勝させてやりたい。まあ、こればっかりはやってみないとわからないけど、力がないわけじゃない。練習を見ている限り、とんでもなく外すことはないと思う」

寺田的陸上競技WEBトップ
ロンドン・マラソンのトップ