2002/7/21 南部記念
寺野が7m81、今季日本選手間で4戦負け無し
一気のA標準(8m20)突破へ意欲

 日本記録保持者の森長正樹(ゴールドウイン)が欠場した男子走幅跳は、日本選手権優勝者の寺野伸一(日大)が2回目の7m81(+3.3)でリードを奪うと、4回目には公認で7m81(+1.7)をマーク。稲富一成(富士通)が4回目以降、3本連続7m71(+1.2・+1.9・+1.5)と、真似をしようと思ってもなかなかできない跳躍を見せたが届かなかった。
 この種目では2学年下の荒川大輔(同大)が今季8mジャンパーに成長して注目を浴びている。前日の記者会見にも荒川が、走幅跳を代表して呼ばれたくらいだ。だが、自己記録(7m99)こそ更新していないが、寺野はこれで、今季4戦して日本人間では負け無し。

2位・7m85 +0.9 4/28 兵庫リレーカーニバル
3位・8m08 +3.2 5/11 大阪国際GP
1位・7m94 +2.8 6/9  日本選手権
 公認7m87 +1.4  〃    〃
1位・7m81 +1.7 7/21 南部記念

 出場試合を絞っているのが裏目に出て、荒川の8m06をはじめ好記録が量産された(といっても、荒川以外は追い風参考記録)静岡国際に出ていない。とはいえ、この安定した試合内容から、8mジャンプは時間の問題といえそうだし、本人も「8m20の世界選手権A標準を一気に狙いたい」と話しているように、大幅に記録を伸ばしてくる可能性さえ感じられる。
「(安定しているのは)走り込みの成果だと思います。今回、冬期に近い練習をしているなかでこの記録が出たのには満足しています。2本目の7m81は、スピードに耐えられなかった跳躍でしたから」
 10月のアジア大会は、大きな国際大会では初めての日の丸。これまで苦手としてきた秋に結果を残すために、現在、冬期のような練習をしている。そして寺野は、8m22の記録を持つ李大龍(中国)とは今季1勝1敗である。

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