2002/7/21 南部記念
女子砲丸投で16m87の日本新 森千夏コメント
「3cmの日本新はイヤですね。練習では17mくらい行っているんですから」

■女子砲丸投。森千夏(国士大4年)は日本新は時間の問題と言われていた。3月の日中対抗室内で16m80、5月の関東インカレでも16m80と、自身が昨年マークした16m84に2度も迫っていた。
 関東インカレの方が感じ的にはよかったですね。今日は、まとまったかと言ったら、まとまっていなかった。自分でも記録が出たことにビックリしています。どこがよかったのか、わかりません。トライアルの方が飛んでいました。それも、ただ引っかかっただけでしたが
■16m87は6投目。16m49でリードしていた国士大の先輩、市岡寿実(国士舘ク)に5投目で16m43と迫り、6投目で逆転した。
 6投目は16m60くらいかと思いました。トップには立てたかな、くらいの感触でした。逆転しようと意気込んでいたわけでは、なかったですね。16m84の記録を持っているから招待していただいたのですから、それに近い記録は投げたいという気持ちでした。自分なりのプライドですし、試合を捨てたくなかった。
■結果的には16m87と3cmの更新だった。
 3cmの日本新はイヤですね。微妙に伸ばすのは。練習では17mくらい行っているんですから。昨年は練習では16m40くらいで、試合で記録が伸びて「やったー」という達成感がありました。今年は練習で自己新が出て、調子がいいはずなのに試合になると出ない。ちょっとしたタイミングだと思うんですけどね。3月に中国で合宿して課題をもらって帰ってきて、春季サーキット中もその練習を続けて5月くらいには練習で17mが出ていました。それで行けるかなー、と思うとダメなんですよ。
■6月の日本選手権では豊永陽子の16m73に対し、16m25で2位。アジア大会代表からも漏れた。森自身は口にしないが、日本選手権の2週間前から高校時代の故障箇所に痛みが出ていたという(それがアジア選手権を辞退した理由でもある)。シーズン前は、アジア大会出場を当然のように考えていた森にとって、ショックが大きいことだったと想像されたが…。
  日本選手権は負けた悔しさはありましたが、アジア大会に出られなかった悔しさはありませんでした。終わった時点で、次のことに切り換えられました。秋の日本インカレと、来年の世界選手権です。B標準の17m20を、どこかの試合で突破したい。
■関東インカレのときも森は、記録を狙うと動きが狂うことを強調していた。
 今回、アジア大会をまったく意識しなかったと言ったらウソになりますが、これが最終選考会なんだと強く意識することはありませんでした。考えていたら、結果は出ていないと思います。記録を出したいとか、勝ちたいとか考えませんでした。シーズン前半最後の試合ですから、気持ちよく終わりたいとは思っていました。ちょっとでも課題がはっきりして、夏の練習につながればと考えていました。

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