2002/3/9
名古屋国際女子マラソン前日共同記者会見
『昨年は調子が悪かったのですが、治療(腰)も12月に終了しました』(ロルーペ)
『17分とか17分半くらいで入って、どこまで押していけるのかというレースをしたい』
(安部)
『4年前の2時間28分13秒が変わっていないので、自己記録を更新したい』
(甲斐)
『充実した、満足できる練習だったと思います。今年は不安なくレースに臨めます』
(大南博美)
『目標タイムは高すぎる記録かもしれませんが、初マラソン世界最高を狙っていきたい』
(野口)
『オリンピックとかを経験して世界との差を身に染みて感じました。世界で戦うためにマラソンをやりたい』
(田中)

日時:3月9日13時30分〜
場所:名古屋観光ホテル2階
出席者:テグラ・ロルーペ(ケニア)
    安部友恵(旭化成)
    甲斐智子(デンソー)
    大南博美(UFJ銀行)
    野口みずき(グローバリー)
    田中めぐみ(あさひ銀行)


Q.(代表質問)現在の調子と、このレースに向けての練習内容、そして、その練習をしてみての手応えや、見つかった課題があればお話ください。
ロルーペ 調子は上々です。名古屋の皆さんに歓迎していただき、感謝をしたい。昨年は調子が悪かったのですが、治療(腰)も12月に終了し、そのあとにこの大会への参加を決めました。短い期間でしたが、今は健康状態も調整も順調なので、楽しみにしています。何が起こるのかわからないのがマラソン。私自身、どんな展開になるのか楽しみにしています。
安部 現時点の調子は、私自身わかりません。でも大丈夫です。(この冬だけで)3本目のマラソンになり、自分では1本1本が試合のつもりでしたが、走り終わったら(マラソン1本1本を)練習としてとらえ、このレースを最高のマラソンとしたい。
 満足した点は3本全部走れること。課題はこれまで、持病だった座骨神経痛が右に左に出て、思い切ってスタートラインに立てませんでしたが、今回は大丈夫。レースを楽しみたいと思います。
甲斐 走ってみないと調子がわからないというのがホントのところです。今回も昆明で合宿しましたが、初めから座骨に痛みがあったりして、練習をやったりやらなかったり、という状態でした。いつもみたいにちゃんと積み重ねが、継続(した練習が)できていません。後半、スピードを上げた練習ができていない部分もあります。でも、走り込んではきていますので、走り込んだことを自信に頑張りたい。
大南博美 調子はすごくいいので、早く走りたい気持ちです。今回も1カ月半昆明で合宿し、例年と違ってしっかり走り込みました。充実した、満足できる練習だったと思います。今年は不安なくレースに臨めます。
野口 コンディションは順調にここまで来ています。きっといい走りができると思います。1月9日から2月27日まで昆明で50日間の高地トレーニングをしました。今までにない練習で涙を流しながらやったこともあり、それがプラスになっています。明日の走りはレース展開によって変わってきますが、自分なりの走りをしていきたい。
田中 今の調子は良くもなく、悪くもなくといった感じです。初めてなのでどんな感じが調子がいいと言っていいのかわからないんです。練習はいつもの練習にちょっと距離走をプラスした内容で、マラソン練習ですとガラッと変えたわけではありません。違和感なく練習に入っていけたので、明日は頑張りたいと思います。

Q.(代表質問)どんなレース運びになると思いますか。目標とするタイム、順位の抱負もお願いします。
ロルーペ コースを全部知っているわけではないのですが、昨日、20kmからスタジアムまでを下見して、コースの状態は把握できました。明日のレースは気象や展開に左右されます。1人で走るわけではないので、皆さんと走りながら(自分のレース運びを)発見していきたい。天候が厳しくないことを祈っています。
 目標タイムと順位ですが、第一目標はレースを最後まで走りきること。順位やタイムはその時点で出てくること。今の希望はとにかく自分のレースに集中し、完走することです。
安部 最初の入りが16分半なら付いていけませんが、17分とか17分半くらいで入って、どこまで押していけるのかというレースをしたい。ただ、実際に走ってみて、16分半に身体が付いていきたくなったら、付いていってどこまで我慢できるかというレースをしたい。タイムの目標は(自己新記録となる)2時間26分08秒。走るからにはやはり、優勝を狙って走ります。
 実はもう1つ目標があります。今後(陸上部退部後)もマラソンをやっていく上で、高速レースに対応できなくても、17分から17分半で押していけるレースをしていくという意味でも、このレースを大事にしたいと思います。
甲斐 一番の目標はタイムです。自己記録は4年前の2時間28分13秒が変わっていないので、自己記録を更新したい。
大南博美 今回はしっかり練習ができているので、レースの流れに乗って楽しみたい。マラソンのタイムはまだ妹(大南敬美)に負けているので、妹のタイム(2時間26分04秒)以上、2時間25分台を目標に走りたいと思います。
野口 ロルーペさんが言われたように気象で記録は違ってくると思いますが、条件がよかったらタイムを狙っていきます。気象条件が悪ければ、順位狙いに変わってくると思います。目標タイムは高すぎる記録かもしれませんが、初マラソン世界最高を狙っていきたいと思います。
田中 今回はとにかく、マラソンを完走することが一番の目標です。失うものは何もないので、攻めるレースをします。そこから、レースを走ったことでいろいろ学んで、次に生かせるようにしたい。

Q.安部さんにですが、短い間隔で出場して、コンディション的にはどうでしょうか。そして、これは今後の展望を考えてのことでしょうか。
安部 期間的に短いのは、コンディション作りという点では苦労がないんです。1本1本のレースに走り込みをして、それを短い間隔で繰り返しているわけですから、トータル的に積み重なって、距離の不安とかもありません。レース後に1〜2週間は疲労を抜くので、疲労感もありません。今後の方向性(を見定める)という部分もありますが、私は大阪が今年度最後のレースと考えていましたが、監督の予想を下回る成績で、使い切っていないということで。名古屋で使い切って、今後の活動にプラスになる走りをしたいんです。

Q.野口さんはどんな練習のときに涙を流されたのでしょうか。そして、これまでのハーフやトラックの練習と、体感的にどのくらい違うものなのでしょうか。
野口 長い距離を踏むのは抵抗がありませんでしたが、長い距離をやりながらロングインターバルをやるような流れの時期に、ロングインターバルを何本もやるのが一番きつかったです。気象条件も厳しく、強い向かい風に向かって走るときなども、きつく思いました。マラソンは距離的にハーフの倍あります。20km以降でどうやってペースを保っていけるのか不安もありますが、練習で何回も40km走をやって、距離への不安もなくなってきています。レースでもたぶん、大丈夫だと思っています。

Q.田中さんはハーフとかロードの長い距離を走っていないと思うのですが、それがなぜ、一気にマラソンまでと考えたのでしょうか。いつ頃から具体的にマラソンを意識されたのでしょうか。
田中 入社2年目くらいにハーフに出ていますが、それ以降、1万m以上の距離は走っていません。長い距離には若い頃は抵抗もありました。しかし、世界選手権(99セビリア)とかオリンピック(2000シドニー)とかを経験して、世界との差を身に染みて感じました。日本の選手がマラソンで結果を出しているのを見て、世界で戦うためにマラソンをやりたいなと思って。マラソンはいつかはやりたいと思っていましたが、具体的にやろうと思ったのは、去年の6月、日本選手権が終わってからです。マラソンに向けての意識が自分の中でも固まったというか、マラソンをやりたい気持ちが高まりました。

※なお、以下の招待選手の欠場が発表された。
麓 みどり(デオデオ)
寺内多恵子(資生堂)
小出正子(積水化学)
千葉真子(佐倉AC)
小鳥田貴子(デオデオ)

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