2002/3/10 全日本実業団ハーフマラソン
高岡が“記録量産”大会のリスボン・ハーフへの参加を表明
「“記録を全部”という思いがあります」


 3月10日の全日本実業団ハーフマラソンで2位となった高岡寿成(カネボウ)が、レース後、好記録が出ることで知られているリスボン・ハーフ(3月24日。リスボンは坂の多いポルトガルの首都への)への出場を明言した。
「“記録を全部”という思いがあります」
 改めて紹介するまでもないが、高岡は龍谷大4年時の92年と98年に5000mで、昨年1万mで日本新をマーク。オリンピック種目ではないが3000mでも99年に日本を出している(具体的な数字などは発売中の陸上競技マガジン記録集計号で)。
 ハーフマラソンにはこれらの種目ほど多くは出場していないが、昨年末のマラソン出場への過程で、この種目でも記録を狙える手応えをつかんだことは想像できる。

 リスボンはトータル的には下り坂のコースで、記録が生まれやすい。ポール・テルガト(ケニア)の世界最高(59分06秒)をはじめ、ハーフマラソンの歴代上位記録の多くがここで誕生している。
「(外国選手では)ボクが一番好きな選手(テルガトのこと)も出ます。59分台は難しいと思いますが、チャンスをもらったからには走りたい。今日より絶対にいいタイムは出せます」
 この日の高岡は、恒例となっている2月の「シドニー合宿で練習をしすぎて」(高岡)疲れが残る中での出場だったのである。

 それに加えて、高岡の口調が頼もしかった。普段は謙虚な性格で知られる高岡だが、こと競技の話となると高い目標を“有言実行”してきた。シドニー五輪1万m入賞しかり、昨年の1万m日本新しかり。維新百年記念公園陸上競技場の廊下で、「今日より絶対にいいタイムは出せます」と話したときの口調が、これまで“有言実行”をやってのけてきたときの口調と同じだったのである。
 ただ、高橋健一(富士通)の日本最高記録は1時間00分30秒。この日の高岡は1時間01分49秒で、1分19秒の開きがあるが…。

※近日中にリスボン・ハーフマラソンに関するのデータ特集

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