2002/4/25
中距離サーキットの概要が固まる
5試合+ファイナル(未決定)
出場は16選手+ペースメーカー

 かねてから実施が検討されていた「中距離サーキット・仮称」(日本陸連強化委員会中距離部主催)の概要が、関係者への取材で明らかになった。下記の表の5試合が実施されることはすでに決定済み。ほとんどが、既存の大会に中距離サーキット種目を組み込んで行われる。

開催日 大会 場所 男子種目 女子種目
2002/6/15 関西実業団記録会 尼崎 1マイル 1マイル
2002/6/19 日体大中距離記録会 健志台 1000m 1000m
2002/6/23 実業団・学生対抗 小田原 800 m 1500m
2002/6/30 日体大長距離記録会 健志台 1500m 800 m
2002/7/6 徳島中長距離記録会 鳴門 2000m 2000m
※上記5試合の後に、ファイナルを行う計画もあるが、現時点では未決定

 世界との差が大きい日本の中距離種目レベルアップが、サーキットの目的。これまで、記録を狙うには海外遠征することが多かった中距離陣。中距離各種レコード一覧からもわかるように、中距離種目の日本記録の多くが海外で誕生している。
 しかし、海外遠征はいまだ敷居が高く、また、ペース設定など必ずしも日本選手向けでないこともあり、だったら国内で記録を狙えるレースをつくろうというコンセプトで実現の運びとなった。すでに例年5月に実施されているゴールデンゲームズin延岡と同じ趣旨だが、例年、海外遠征を行っている日本選手権後の6〜7月にかけて、国内でサーキット形式で行う。
 来年の世界選手権の標準記録や日本記録更新を目指し、ペースメーカーをつけて記録を狙いやすいレースにする。GPシリーズのように各大会のポイント合計で上位数選手に強化費が支払われる。中距離に対する社会の理解を得ること、選手の競技力と意識向上など、中距離界全体の活性化を図っていく試みだ。
 現時点での決定事項は以下の通り。

◆各大会とも男女各16選手に出場資格
1)2001年の800 mと1500mの日本リスト上位5選手
2)日本選手権終了時点での2002年日本リスト上位3選手(=2001年の上位5選手と重複しない選手)
3)800 mと1500mで重複する選手が出た場合は、その都度、どちらかの種目で下位の選手を選定(最終的な選定は主催者)
4)有資格16選手に全レース出場が義務づけられるわけではない。有資格者にあらかじめ出場希望調査を行うなどして、欠員が出そうな大会はその都度、主催者が出場選手を調整する
◆レース形態
1)800 mは2組タイムレース
2)1000m以上の種目は一発決勝(予定)
3)800 mは各組にペースメーカー1人、1000m以上のレースにもペースメーカー1人が用意される。ペース設定、人選(有資格の16選手以外から選ばれる)の詳細はこれから決定していく
◆強化費支給
1)各大会上位数選手(現時点では3位までの案が有力)に支給。金額は未定
2)各大会毎にポイントを設定し、各選手の得点の上から3試合合計で上位数選手(10人までは難しいか)に支給。金額は未定
3)新記録ボーナスを設定するかどうかは未定

◇公式WEBサイトも開設。その前にサーキット名称を公募
 なお、大会主催者は5月10日の正式記者発表と同時期に、サーキットの公式WEBサイトを開設予定。エントリー選手や大会会場へのアクセスなど、情報を公開していく方針だ。
 また、「中距離サーキット」という名称は現時点では仮称。選手たちのやる気が出て、かつ、世間的にも注目されるカッコイイ名称を、本サイトで公募して大会関係者に伝えることを提案し、快諾をいただいた。
 日本中距離界の新しい試みにちょっとでも携わってみたい人は、サーキットの名称を考えて寺田宛にメールをください。大会関係者に伝えます。今週中、4月29日までにお送りください。
例 キャッチ「ワールドカップより面白いアコムカップ」
  名称「ジャパン中距離チャレンジ」


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