2002/5/18 関東インカレ最終日
末續、4×400 mRラップで44秒7の歴代3〜4位!!
関東インカレ最優秀選手に!! 閉会式の写真
「日本選手権ではタイマーに注目してもらっていいですよ」(高野コーチ)
男子最優秀選手、対校戦優勝の東海大キャプテンの末續慎吾は、最終日も4×400 mR決勝にアンカーとして登場。バトンをトップで受け、さらに差を広げ、2位に10m以上の大差でフィニッシュ。タイムは3分05秒34。高野進コーチの説明によれば、昨年の両インカレ4×400 mR時には、200 m用の練習はしていたが、今回は100 m用の練習ばかり(水戸国際以後は練習らしい練習をしていない)だったという。
フィニッシュ後の末續は喜ぶ3人とは離れ、1人、仰向けに倒れ込んでしまった。左大腿のテーピングが気になったので、「どこか痛い?」と質問したところ「ケツっす」との回答。俗に言う「ケツ割れ」状態だったのだ。しかし、テレビのインタビューでメンバーと合流すると、「おっしゃー」とスタンドの応援団に向かって雄叫び。場を盛り上げることは忘れない。
末續のラップは44秒7(高野コーチ、寺田の計測とも44秒7で一致)。
「43秒台も狙っていましたが、トップで来た時点で無理だと思いました」
しかし、このタイムは、現在のコーチである高野進の44秒0(91年の東京世界選手権予選2走、ちなみにアンカーは伊東浩司)、小坂田淳の44秒58(2001年エドモントン世界選手権予選2走)に次ぐ、4×400 mRラップの歴代3位前後の記録(完全に調べきれる性質のものではないので100 %完全なデータではない。これ以上のタイムを持っている選手がいらしたら、お詫び申し上げます)。伊東浩司がアトランタ五輪準決勝4走で、44秒74(公式電気計時)で走っているので、実質的にはその後ろにランクするのが妥当のような気がする。
高野進コーチはこの日と、ここまでの今季3試合を次のようにコメントした。
「マイルを走れる練習はしていません。気迫だけでした。レースが続くと練習はしないんです。練習で溜めていったものを、レースで空っぽになるまで出し切るタイプ。水戸のあとがそんな感じで、練習していません。1回、箱根の温泉につかりに行ったくらい。そこで戦略を話し合いました。短距離ブロックで行ったんですけど。
今季の3試合を見る限り、冬期につけた力をちゃんと試合で発揮している。10秒05とか出ても、練習でその走りができていますから、僕はなにも驚かなかった。レースできっちり力を出し切ることができる。試合に向けて調整していくセンス、集中力が優れている選手なんです」
次の末續のレースは6月の日本選手権。200 m1本に絞る。200 mは今季初レースとなる。
「2種目に出れば2冠の可能性もあるんでしょうが、彼は6〜8年のスパンで考えるべき選手。目先の勝負にこだわって壊れたら元も子もない。でも、日本選手権ではタイマーを注目してもらっていいと思いますよ」
なお、日体大アンカーの堀籠佳宏(400 m2位)も、45秒0のラップを刻み、後半は末續との差をつめる力走を見せた。
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