2015/6/29 北京世界陸上代表発表
男子1万mと走高跳は3人を選出
女子5000m&1万mは現時点では2人の選出


 北京世界陸上のトラック&フィールド種目の代表が新潟市内のホテルで発表された。今回選出されたのは23人で、すでに選ばれているマラソン6人、競歩7人と合わせて、現時点で代表は36人になった。今後も選考要件を満たした選手が標準記録や派遣設定記録を破れば追加される。リレー3種目は世界16位以内が確定されれば追加となる。

選手 所属 出場回数
高瀬慧 富士通 3回目
藤光謙司 ゼンリン 3回目
金丸祐三 大塚製薬 6回目
大瀬戸一馬 法大
谷口耕太郎 中大
村山紘太 旭化成
鎧坂哲哉 旭化成
設楽悠太 Honda
村山謙太 旭化成
小西勇太 住友電工
戸邊直人 つくばツインピークス
衛藤昂 AGF
平松祐司 筑波大
荻田大樹 ミズノ 2回目
山本聖途 トヨタ自動車 2回目
菅井洋平 ミズノ
新井涼平 スズキ浜松AC
福島千里 北海道ハイテクAC 4回目
尾西美咲 積水化学 2回目
鈴木亜由子 日本郵政グループ
西原加純 ヤマダ電機
高島由香 デンソー
海老原有希 スズキ浜松AC 4回目
藤原正和 Honda 3回目
今井正人 トヨタ自動車九州
前田和浩 九電工 4回目
重友梨佐 天満屋 2回目
前田彩里 ダイハツ
伊藤舞 大塚製薬 2回目
高橋英輝 富士通
鈴木雄介 富士通 4回目
藤澤勇 ALSOK 2回目
谷井孝行 自衛隊体育学校 6回目
荒井広宙 自衛隊体育学校 3回目
山崎勇喜 自衛隊体育学校 4回目
岡田久美子 ビックカメラ


 前日までの日本選手権で、下記の13人は“標準記録突破の優勝者”という条件を満たして自動的に決定していた。

高瀬慧、藤光謙司、金丸祐三、村山紘太、鎧坂哲哉、戸邊直人、荻田大樹、菅井洋平、新井涼平、福島千里、尾西美咲、、西原加純、海老原有希

 それ以外で選ばれたのは以下の10人だ。
大瀬戸一馬:世界リレー選手権出場
谷口耕太郎:世界リレー選手権出場
設楽悠太:標準記録&日本選手権3位以内
村山謙太:標準記録&グランプリ日本人1位
小西勇太:アジア選手権優勝&日本選手権3位以内
衛藤昂:標準記録&日本選手権3位以内&グランプリ1位
平松祐司:標準記録&日本選手権3位以内
山本聖途:標準記録&日本選手権3位以内
鈴木亜由子:標準記録&日本選手権3位以内
高島由香:標準記録&日本選手権3位以内

 大南博美・敬美双子姉妹が異なる大会に出場したことがあるが、双子兄弟が同一大会で選ばれたのは世界陸上では日本初。同一大会代表は室伏兄妹に次いで2組目。

●選考規定を厳密に適用も、アジア大会の扱いに一考の余地
 村山謙太は日本選手権の順位は11位だったが、兵庫リレーカーニバルの日本人1位に該当するため、選考規定に則って選ばれた。
 日本選手権重視の頃(ロンドン五輪以前)であれば選ばれなかったと思われるが、近年は日本選手権の成績よりも“世界で戦うレベルかどうか”が、より重視されるようになっている。村山謙太は兵庫リレーカーニバルの日本人1位と標準記録突破で、その要件を満たしたと判断された。
 それに対して日本選手権女子5000m4位の松崎璃子(積水化学)と、女子1万m4位の萩原歩美(ユニクロ)は、標準記録を突破しているが選出は見送られた。“日本選手権3位以内”という基準を満たしていなかったためで、今後派遣設定記録を破れば追加される可能性がある(※)。
 選考規定を細かく定め厳密に適用した選考になったが、気になったのは昨年のアジア大会の扱いだ。萩原は1万m銅メダルで、松崎は5000m5位。ともに日本人トップでレース内容的にも健闘といえるものだった。男女マラソン銀メダルの松村康平(三菱日立パワーシステムズ長崎)と木崎良子(ダイハツ)を選考の俎上に乗せなかったように、今回もアジア大会の結果は全く考慮されなかった。
 選考基準の段階でそうなっていたので今回はどうしようもなかったが、世界リレー選手権出場者を評価しているように、アジア大会で頑張った選手を評価しても良いのではないか?

※5000m2位の鷲見梓沙(ユニバーサルエンターテインメント)や1万m3位の小原怜(天満屋)は、標準記録を破れば追加されるという。


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