2015/3/8 名古屋ウィメンズマラソン
4カ月間でフォアフットからフラットに変えた竹中が新人賞
「初めは簡単には変わらないと思っていましたが、継続するうちに筋肉の付き方が変わってきました」
初マラソンで2時間28分09秒

 竹中理沙(資生堂)がマラソン練習に入ったのが昨年11月。
 小さい頃はクラシックバレエに打ち込んだため、走りにもその影響が強く残っていた。「つま先の外からダイナミックに地面をとらえていた接地」(資生堂の安養寺俊隆監督)で、スピードを出しやすい動きだった。
 そこから4カ月で、フラット気味の接地に変えて初マラソンに臨み、2時間28分09秒で走るに至った。

 竹中がつねに課題や動きに関する意識を持って走っている。そこは本人のコメントからもわかるし、安養寺監督も指摘していた。
「初めは簡単には変わらないと思っていましたが、継続するうちに筋肉の付き方が変わってきました。動きに筋肉が伴ってきた感じです」(竹中)
 安養寺監督によれば、「腿やふくらはぎが、より締まった筋肉になった」という。

 本人が“変わった”と意識したのはいつ頃だろうか。
「1月か2月か…、オーストラリアでの合宿中でした。今も(フラット接地を)意識しないとできませんが、筋肉が付いたおかげで、意識すればできるようになってきました」
 言葉にするとフォアフット接地とフラット接地と、異なる現象になってしまうが、人間の動きや感覚の世界では、そこまで明確に分かれているわけではない。少し強引に答えさせてしまったかもしれない。

 ただ、本人の目指すところは完全に、トラックからマラソンに切り換わった。そこは確かだろう。日本インカレ5000mで3回2位になった選手が、今後トラックは? という質問に対し次のように答えた。
「あまり興味はないのですが、マラソンにつながるスピードという目的でトラックにも出るし、ハーフとかにもたくさん出て、(マラソンにつながるように)たくさん経験を積んでいきたい」
 マラソンランナーに変わった竹中の今後に注目していきたい。


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