2015/3/8 名古屋ウィメンズマラソン
前田が2時間22分48秒で日本人トップの3位
07年東京国際の野口以来の2時間23分未満

「(ペースメーカーが予定より速くても)余裕があったので落ち着いて走ることができました」
「1人になってからは、目安として(1km毎を)3分25秒よりも落とさないように走っていました」


レース後の会見一問一答
Q.(質問不詳)
前田彩里 前半は落ち着いて走ることができ、30kmまでは余裕がありました。ペースメーカーが外れて前と離されたときは苦しかったですが、自分のペースを守って走ることができました。
林清司監督 15kmで転んだときはちょっとヤバイと思いましたが、20kmに先回りをして落ち着いて走るように指示したところは、本人も落ち着いていて、次の給水もしっかりと取っていたので大丈夫かな、と思いました。気温が暑くなって、後半に16分台にペースが上がったときに対応できるか心配でしたが、それが当たってしまいました。
Q.転倒したときの状況は? 痛みはどの程度ありましたか?
前田 まだ15kmだったので人数が多く、多少ごちゃごちゃしていました。私は4番テーブルに行ったのですが、先に給水を取った選手が戻ろうとしたところに重なって、つまずいて接触してしまいました。すぐに起き上がって走り始めましたが、ペースに余裕があったので落ち着いて走ることができました。走りきれるーとは感じましたが、後半脚がどうなるか不安もありましたね。今もちょっと、、、だいぶ痛いですけど。手をついたところも痛くて、ラップを取るときも痛かったです。

Q.ペースメーカーが予定よりも速い入りをしましたが、どう感じていましたか。どこのポイントが一番キツかったでしょうか? そして今回の走りで、どこに課題を見つけましたか?
前田 キツかったのはペースメーカーが外れて、1人になってしまったところです。(外国人2選手に)前についていけなくなってしまって。外国選手がペースを上げたときに対応できなったところが、これからの課題です。ペースが速いな、と最初は思いましたが、速くても遅くてもペースメーカーにつくように監督から指示されていたので、みんなも余裕があったと思いますが、私も余裕があったので落ち着いて走れました。

Q.前田選手は2時間20分を切るようになる選手だと思いますが、そのための課題は?
林監督 2時間20分を切るのは本当に大変なことですが、レースをこれと決めて、気象条件やタイムが出やすいレースに参加できれば、今回の練習のなかでもそれに近づける内容で練習することが少しできていました。このくらいができれば2時間20分前後で行けるだろうな、というのは、ウチには木崎もいるし、以前に中里(麗美)選手もいましたから、彼女らの練習と比較して考えられる練習が何パターンかあります。それに照らし合わせてもできると思うし、前田はそれ以上のタイムで行くこともできるようになるかもしれない。そして一番の理由は、今日のレースでも30km以降に1人になっても押していける選手であること。16分40秒くらいで入っても、気象条件やペースが揃えば、そのまま16分40秒で押していける選手ではないかと、今回のマラソントレーニングの中で見ることができました。

Q.初マラソンからの1年間で、一番の成長はどこに感じていますか。
前田 成長したと思えるのは実業団に入って、走る距離も練習量も増えて、それをこなせてタイムにつながったことです。まだ課題だらけですが。
Q.木崎さんと前田さんの強さの違いは? 木崎さんから前田さんが学んだことは?
林監督 違いは前田が押して行く走りができること。木崎は後ろについて、最後のスプリントで勝つパターンです。ウチのトレーニングは木崎を中心に、チームのみんなで(自ら行う雰囲気を)作ってきました。ポイント練習は少ないのですが、自分でジョッグをしたり、うちは2回しか練習しないのですが、空いている時間で自分たちでやるパターンができています。監督がやれよと言うのでなく、自分たちで距離を踏んでいく。前田などは40km走のあとにもジョッグをして、1日トータルで70kmくらい走る日もある。木崎、中里が作ってくれた自発的なスタイルで練習できる選手が増えています。そのなかから木崎や前田が出てきました。

Q.前田さんの気持ちの上下動が少ないと、林監督から見て感心されたようなシーンは?
林監督 今日などもあまり緊張していないんです。逆に、大嫌いな短いインターバル練習の前の日の方がよっぽど緊張しています。物事に動じないところ、マイペースなところが大きなレースでも、自分のペースで臨むことができています。
Q.今の監督のお話しを聞いて、前田さんはどう思いますか。
前田 確かに、緊張はしないです。

Q.タイムの感想と、終盤でラップを見ながらどんなことを感じていましたか。
前田 ペースメーカーがいたときは、そのペースについて行こうと考えていました。1人になってからは、目安として(1km毎を)3分25秒よりも落とさないように、そこを意識して走っていました。でも、(タイムを見ても)2時間何秒が出るのかわかっていなかった。スタッフが2時間22分台が出ると声をかけてくれて、もしかしてそうなのかな、と思って走りました。


寺田的陸上競技WEBトップ