2015/5/23 関西実業団2日目
1500m進出のきっかけとなった大会を
廣瀬が大会新で2連覇
日本選手権では昨年2位の雪辱を期す


 男子1500mは廣瀬大貴(大阪ガス)が昨年に続き2連勝。ラストで先行した先輩の今ア俊樹(同)を残り100 mからのスパートで逆転した。優勝タイムは3分43秒50と、昨年自身がマークした大会記録(3分44秒67)を更新した。

 1万mや駅伝にも出場しているが、現時点では1500mの成績が突出している(5000mは昨年、今年と13分40秒台)。
 明大では箱根駅伝の山下りで名を馳せた選手だが、「1500mも昔から好きでしたが、本格的に取り組んだのは昨年のこの大会で日本選手権の標準記録を切ったこと」だという。
 日本選手権2位と中距離のトップ選手に成長し、ヨーロッパ遠征で3分43秒23とタイムを縮めた。

 今年は兵庫リレーカーニバルで日本人トップこそ0.01秒差で戸田雅稀(東農大)に譲ったが、3分42秒15と大阪ガス記録(※)を44年ぶりに更新。
※水野一良が1971年に出した3分42秒7。当時の日本記録
 昨年2位だった日本選手権では初タイトル獲得に燃えている。3月の中距離合宿では「質の高いスピード練習ができましたし、トップで上がるメニューも多かった」と手応えを持った。

「昨年の日本選手権はラスト300 mで田中(佳祐・富士通)さんが行かれて、残り200mでもう一段階上げられて、反応して一瞬詰まったのですが、それ以上は差を縮められませんでした(3分43秒77と3分44秒27)。初出場で優勝までは意識していませんでしたから、よくやったかな、という気持ちもありましたが、レース後は2位で終わって悔しさも出てきました。今年は、今日みたいに刺せるようにスピードを研いて臨みたい」

 静かな口調に強い意思が感じられた。


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