2015/9/26 全日本実業団2日目
女子1500m2位の渋谷が4年ぶり自己新の4分16秒72
5年前の国体少年A3000m優勝者が駅伝V候補チームの戦力に
女子1500mは陣内綾子(九電工)が1000mでトップに立って逃げ切り態勢に入ったかに見えたが、残り450mで前に出たのは渋谷璃沙(ヤマダ電機)だった。ラスト100 mから陣内が逆襲し、4分15秒94で2年ぶり3回目の優勝を飾ったが、入社1年目、自己記録は4年前の4分22秒02にすぎない渋谷の、あわや金星かと思わせる走りが印象的だった。
「(陣内さんに)勝とうというのでなく、ブランクが長かったので、とにかく前に、前にと挑戦する気持ちで走っていました。(ラスト100 mは)スクリーンを見たら陣内さんに迫られていましたし、自分もいっぱいいっぱいでした。ラストまでもつ力はついていませんでしたが、最後まで背中を追うことができたので、次につながる経験になったと思います」
渋谷は秋田・花輪高3年時の千葉国体少年A3000mの優勝者(9分08秒07)。中学、高校と全国大会入賞の常連だった。佛教大に進んで1年時の日本インカレで5位に入賞し、前述の4分22秒02もそのときにマークした。だが、2年時6月の日本選手権で9位に入ったあたりを境に、低迷し始めた。
「ウエイトも増えてしまいましたし、ケガで練習も走ったり、走れなかったり」が続いた。特に3年時のアキレス腱の炎症は長く引きずってしまい、日本インカレや京都インカレなど、エントリーした大会もほとんど欠場した。
「気持ちも上がったり下がったりで、自己コントロールもできなかったように思います」
復調したのは今季、ヤマダ電機に入社して「やっと少しずつ練習が継続できた」からだという。今後は「チームの目標の駅伝で戦力になる」ために、5000mにも取り組む。
「5000mも大学1年のときが自己記録なので(15分46秒53)で、15分40秒を切りたい。着実に一歩進みたい」
昨年の全日本実業団対抗女子駅伝で過去最高の3位に入ったヤマダ電機。アジア大会&世界陸上と連続代表の西原加純が、そのときは故障上がりのため最短の2区(3.9km)を走った。「すごい先輩方ばかり。今の目標はメンバー入り」という渋谷が、V候補チームの2区候補に浮上した。
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