2015/5/9　ゴールデングランプリ川崎前日
外国勢５選手が会見
「世界記録は視野に入れていますが、（出せるかどうかは）明日のお楽しみ」（ボンダレンコ）
「日本と中国は良いライバル関係になっています。（アジア以外との差を）どう縮めるかが共通の目標」（張培萌）

Ｑ．仕上がり具合と大会への意気込みを。

ボンダレンコ　去年よりも少しだけ良い記録を出せたらいいですね。昨年はゴールデングランプリでスタートして、良いシーズンを送ることができました。今年もそれに恥じないシーズンを送りたい。世界記録は視野に入れていますが、事前にどういう準備ができたから出せる、と言えるものではありません。それは明日のお楽しみとしてください。

クリシナ　昨シーズンと同じように日本の試合から始めます。今年は冬期に十分休養しながらトレーニングができたので、夏に良い跳躍ができると思います。今シーズンの大きな目標は世界陸上出場が挙げられます。

バートレッタ　日本に来るのは６、７回目で、とても気に入っている国なので、毎回楽しみにしています。シーズン始めの試合を去年と同じ大会でスタートしますが、去年よりも良い結果を残したい。クリシナと一緒なので楽しみです。

ピアソン　すでに豪州でシーズンはスタートさせていて、今年はとても良い状態でシーズンインができています。国内選手権は良い結果でした。ヨーロッパのシーズンに向けてこれから調整していきますが、海外初戦を日本で戦えるのは楽しみです。まだまだ、コンディションを整えている段階ですが、５〜６週間の準備をしてきました。明日を楽しみにしています。

張培萌　明日は今シーズンの屋外最初の試合です。良いスタートとしたいですね。私のコンディションは屋外シーズンが始まったばかりということで最高ではありませんが、徐々に良くなっている段階です。

Ｑ．張選手に。日本では誰が９秒台を出すのかで盛り上がっていますが、中国ではどうなのでしょうか。また、東アジアで初の９秒台を出したいですか？

張　100 ｍは陸上競技の種目の中では注目度が高く、９秒台は中国でも注目されています。日本の桐生（祥秀・東洋大）選手が追い風参考で９秒87を出したことは素晴らしいと思います。中国国内でも話題になっています。私も10秒00を持っていますし、中国にはもう１人10秒06の選手もいます。日中の100 ｍは記録も、技術面の差も縮まり、良いライバル関係になっています。ヨーロッパのチーム（アジア以外の国という意味か）との差をどう縮められるかが、共通の目標だと思います。

「私は2012年に変わりました。私の夫をコーチに迎え、そこから良いトレーニングができるようになり、より真剣に陸上競技と向き合うことができました」（バートレッタ）
「2012年にオリンピックに出られなかった日から、高い意識を持ち続けて、厳しい練習にも耐えるようにしました」（クリシナ）

Ｑ．これまでの陸上競技人生で一番の転機は何でしたか？　これがあったから今がある、というようなエピソードは？

バートレッタ　私は2012年に変わりました。陸上競技としても、人生という意味でも。私の夫をコーチに迎え、そこから良いトレーニングができるようになり、より真剣に陸上競技と向き合うことができました。それまでは走幅跳が得意で、走幅跳こそ自分の種目と思っていましたが、2012年にはオリンピックの４×100 ｍＲメンバーにも選ばれました（世界記録で金メダル。100 ｍでも４位）。スプリントもやっていけると、自信を持つ転機になりました。

クリシナ　私にとっても2012年です。ティアナ（バートレッタ）と違って、オリンピックに出られなかったことが転機になりました。国内選手権で４位となってしまったのです。でも、その日から一日中、オリンピックに出るんだ、良い記録を出すんだ、という高い意識を持ち続けて、厳しい練習にも耐えるようにしました。

ボンダレンコ　私にとっても2012年が大きな転機になりました。ロンドン五輪で３位と同じ記録を跳んだのに７位となってしまったのです。同じ高さを跳んでもダメで、争いは別のところで起きているのだと、身をもって理解したのです。それからはフィールドに身を置いている以上、戦いの場にいることを理解して、より集中して戦いに臨むようになりました。

張　大学に入った2006年頃が転機でした。そこでコーチと出会ったことで、今の私があると言っても過言ではありません。競技だけでなく、人としても色々なことを教えてくれました。恩人です。

ピアソン　メンタル的に一番大きな転機は2010年でした。それまでの私は大きな大会に出たら、ファイナルに行きたい、勝ちたい、という気持ちがそれほど強くありませんでした。2010年からはオリンピックで優勝するんだ、という気持ちを強く持つようになりました。心身ともに変わりましたが、特にメンタルが大きく変わったと思います。


寺田的陸上競技ＷＥＢトップ