2015/1/31 別大マラソン前日
特徴ある日本人3選手。それぞれの注目点は?
@尾田賢典
初マラソン・サブテンから4年、引退を視野に入れてのレースに
尾田賢典のマラソン全成績
回数 |
年 |
月日 |
大会 |
成績 |
日本人 |
記 録 |
1 |
2011 |
2.27 |
東京 |
4 |
2 |
2.09.03. |
2 |
2011 |
9.04 |
世界選手権 |
29 |
|
2.18.05. |
|
2012 |
2.26 |
東京 |
dns |
|
欠場 |
3 |
2012 |
12.02 |
福岡国際 |
33 |
|
2.23.20. |
4 |
2013 |
2.14 |
東京 |
34 |
|
2.17.24. |
5 |
2013 |
10.13 |
シカゴ |
9 |
2 |
2.11.29. |
6 |
2014 |
3.02 |
びわ湖 |
25 |
|
2.15.46. |
|
2014 |
12.07 |
福岡国際 |
dns |
|
欠場 |
34歳の尾田賢典(トヨタ自動車)は、引退を視野に入れてのレースとなる。
「年齢もそうですが、世界と戦うには現状では厳しい。2時間9〜10分台で代表になっても、世界とは戦えません。2時間6分台とか、7分台前半を出せたら気持ちは変わるかもしれませんが…」
2011年の初マラソンでサブテンを達成し、テグ世界陸上にも出場した。しかし、ロンドン五輪代表選考会に予定していた東京マラソンを欠場するなど、故障もついて回った。
「初マラソンも30歳でしたが、距離もスピードも練習でガンガンやっていました。今は疲労が抜けにくくなって、若い選手と同じように追い込む練習をするとケガのリスクが出ています」
思うようなマラソン練習ができなくなったことも、引退を考えた一因ということか。
だが、その状況でもできる限りのことをやってきた自負が、言葉の端々に感じられた。
「リスクを少なくして、ジョグや距離走にじっくり取り組んできました。年間を通してみたら、走行距離は入社して一番多いと思います。練習のつながりは本当に良かった」
直前の調整の感覚が「重い」ことも、良い兆候かもしれない。
「初マラソンのときがそうだったんです。それまでのトラックでは軽くする仕上げで走れましたが、初マラソンは“やや重い”どころか“こんなに重くて大丈夫か?”と思っていました。きつさと楽になる状態が交互に来るのを我慢していたら良い状態になったので。25〜26kmで調子に乗って前を走ったら、終盤で止まってしまいましたが(笑)」
ナショナルチームに入っていないため、派遣設定記録の2時間06分30秒を切らなければ世界陸上代表に入る可能性は低い。だが、別大で日本人トップになれば選考の俎上には上がるし、他の選考会の結果次第では代表入りの可能性もある。
「もしそうなって選ばれたら、あと半年はしっかり頑張ろうかな? でも、2時間9分の記録で出場しても戦えないことはわかっています。テグの前はケガもありましたが、ケニア選手はレース後半で14分台に、普通にペースアップします。サブテンくらいでは世界と戦えません」
どう受け取っていいか難しいが、日本人トップなら、すぐに引退ということにはならないようだ。
「色々な思いがありますが、地元の九州を走れる喜びが強いし、感謝の気持ちをもって走ります。良い結果を出して恩返しをしたい」
34歳の走りをしっかりと見届けたい。
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